"Seeing Red"(
あらすじ[]
ルビー達と戦うキャロライン・コルドヴィンの勇姿を見て、歓喜の声を上げるアーガス基地のアトラス兵達。その時、海上を探査するレーダーはある存在が接近していることを示していた。マリーア・カラヴェラが操るエアシップに乗るオスカー・パインは巨大ロボットの弱点が分かった事をルビーに伝える。それは、ロボットがミサイルを発射する直前にランチャーを狙って撃てば格納された状態のミサイルを破壊できるというものであった。上から狙う必要があるためルビーはエアシップに乗り込んだ。そしてマリーアがコルドヴィンを挑発し、ミサイルを撃たせるように正面から突っ込む。その挑発に乗ってミサイルを撃とうとするコルドヴィンであったが、エアシップからこちらに向かってクレセント・ローズを構えるルビーの姿を確認して狙いを察知。ルビーが狙撃した瞬間にランチャーを収納してミサイルの破壊を防ぎ、さらにダスト砲で反撃してエアシップを航行不能に陥らせた。エアシップは不時着し何とか命は助かったルビー達だが、コルドヴィンに対抗する策は尽きたかのように思われた。しかしルビーは闘志を失わず、クロウ・ブランウェンの制止も振り切り巨大ロボットの眼前に立った。そして彼女は、罪を認め処罰を受け入れよと説くコルドヴィンに対してはっきりと拒否の意志を示す。さらにコルドヴィンが力を人々を守る事ではなく権力の誇示に使っている事や、ルビー達がアトラスに行くという意志は誰にも止められない事を話し、武装を解除しろと言い放った。対するコルドヴィンはうんざりしたといった様子で聞く耳を持たず、ルビーに向けてダスト砲を撃とうとする。しかしそれこそがルビーの狙いであった。彼女は砲撃の直前に大砲の中に入り込み、今まさに発射されようとしているダストを撃ち抜く。ダストは大砲内で爆発し、それによって生み出された氷と岩の塊によって大砲は使用不能となり巨大ロボット自体も重量過多で動けなくなってしまった。
二人で戦う意志を見せたブレイク・ベラドンナとヤン・シャオロンに対し、アダム・トーラスは、ヘイヴン・アカデミーでの戦闘ではブレイクは2対1でも自分に勝てなかったことを指摘する。対してブレイクは、自分の事を本当に大切に思ってくれる仲間の元を離れないと誓った以上死ぬわけにはいかないと返す。戦闘が再開され、ブレイクとヤンは連携攻撃でアダムに挑むもののアダムのパワーの前にブレイクはふっ飛ばされてしまう。そしてアダムはヤンに対して、ビーコンのときより速く動けるのかと問いかける。その言葉に明らかに動揺を見せるヤン。アダムは攻勢を取り続け、ヤンは次第に追い詰められていく。そしてアダムの渾身の一撃がヤンを捉えたかのように見えたが、彼女はアダムの刀を右手で受け止めていた。そのままヤンは左の拳でアダムを殴り飛ばし、さらにアダムから奪った刀を滝つぼに投げ捨てた。それを追って滝つぼを覗き込んだアダムだったが、そこで復帰したブレイクからも攻撃を受けてしまう。追い詰められたアダムは近くに落ちているガムボール・シュラウドに気付き、拾おうと手を伸ばすが一瞬早くブレイクがそれを拾う。その間にヤンは折れたガムボール・シュラウドの刃先を拾っており、二人は同時に前後からアダムの胸を貫いた。アダムは力なく声を漏らし、そのまま滝つぼへ落ちていった。ブレイクはその場で泣き崩れ、ヤンはそんな彼女を慰めるように抱き締めた。ブレイクは、二度と皆の側を離れないという約束を決して破らないことを改めて誓うのであった。
戦闘不能に追い込まれたコルドヴィンは怒り狂い、基地の兵達に出撃してルビー達を殲滅するよう命令を下す。しかし通信に応えた兵は慌てた様子でアーガスに危機が迫っている事を報告する。海上からは巨大グリムのリヴァイアサンが接近しており、さらにアーガス上空にはグリムの大群が押し寄せていた。
トランスクリプト(解説含む)[]
A. 海沿いの崖1
1 | Cordovin コルドヴィン
|
You just couldn't keep this rivalry between
us could you, Calavera? You had to rope in children to fail with you. |
一人では私との対立を続けられなくなったのだろう、カラヴェラ。お前は自らの破滅に子供達を巻き込まざるを得なくなったのだ。 |
2 | Oscar オスカー
|
Ruby! | ルビー! |
3 | Ruby, can you hear me? Are you guys okay? | ルビー、聞こえる? そっちは無事なの? |
4 | Ruby ルビー
|
Are we okay? | そっちこそ無事なの? |
5 | Oscar オスカー
|
I know, we were supposed to lay low, but listen. I think I finally found a weakness. | 確かに、大人しくしてるべきだった。でも聞いて。やっと弱点が分かったんだ。 |
6 | Nora ノーラ
|
Well, we're all ears. | それじゃ聞き逃せないじゃない。 |
7 | Ren レン
|
Guys! | 無事でしたか! |
8 | Oscar オスカー
|
The cylinder on Cordo's cannon rotates and locks in a giant dust cartridge every time she changes attack styles. | コルドのキャノンは攻撃の種類を変えるたびにシリンダーが回転して巨大なダストのカートリッジが内部に固定されるんだ。 |
9 | Weiss ワイス
|
We noticed. | そのようですわね。 |
10 | Oscar オスカー
|
Right, but her missile launcher doesn't lock in, it pops out! Without her shields, one well-placed shot could detonate the missiles while they're still in the launcher! | うん、でもミサイルランチャーは内部に固定されず外に飛び出すんだ! シールドが無いなら、狙いすまして撃てばランチャーに格納されたミサイルを破壊できるはず! |
11 | Jaune ジョーン
|
We could destroy the entire canon. Oscar, that's brilliant! | それならキャノン全体を破壊できる。オスカー、凄いぞ! |
12 | Nora ノーラ
|
Can you make that kind of shot? | そんな狙撃は可能なの? |
13 | Ruby ルビー
|
We'll only get one chance before she catches on. I'd have to be practically staring down the barrel of her cannon. | チャンスは気付かれる前の1回しかない。やるには上から狙わないといけない。 |
14 | Maria マリーア
|
Well, I've got a way to guarantee that. | それならあたしに任せな。 |
15 | Qrow クロウ
|
Ruby, what are you doing? | ルビー、何してるんだ? |
16 | Monitor モニター
|
ARGUS BASE INCOMING CALL | [アーガス基地 入電] |
17 | Maria マリーア
|
Hey, Cordo! I've got one missile left and I know exactly where I'm gonna stick it! | やい、コルド! こっちのミサイルはあと1発だけどそれをどこにぶち込めばいいかあたしはよく分かってるよ! |
18 | Cordovin コルドヴィン
|
One missile you say? That's a shame Maria, because I have plenty! | あと1発だと? それは残念だマリーア、こっちには山ほどあるからな! |
19 | Oscar オスカー
|
Are you two crazy? | 二人とも頭おかしいのか!? |
20 | Maria マリーア
|
Sometimes the best approach is simply the most direct. | 真っ直ぐ突っ込むのが一番良いってときもあるんだよ。 |
21 | Cordovin コルドヴィン
|
You! | お前…! |
22 | You thought you could fool me? | この私を欺けるとでも思ったか? |
23 | Oscar オスカー
|
Pull up! | 上昇! |
24 | Maria マリーア
|
I can't see! My eyes! | 見えないよ! 目が! |
25 | Oscar オスカー
|
No, no, no! | マズい、どうしよう! |
26 | Maria マリーア
|
Take control. | 操縦するんだよ! |
27 | Oscar オスカー
|
We're gonna crash. We're gonna crash! | 墜落する、墜落する! |
28 | Janue ジョーン
|
Look! | 見ろ! |
29 | Oscar オスカー
|
We're, we're still in one piece. | まだ、まだ生きてる…。 |
30 | Cordovin コルドヴィン
|
Very clever, but even the smartest apes can't compete with the intellect of man. | 小賢しい真似を、だがどれ程賢いサルでも人間の知性には敵わないのだ。 |
31 | Maria マリーア
|
Come on, come on! | もう、しっかりしとくれ! |
32 | Qrow クロウ
|
Ruby, stop. | ルビー、やめろ! |
33 | Ruby ルビー
|
I need you to trust me. | 私のことを信じて。 |
34 | Cordovin コルドヴィン
|
Surrender for your crimes, and accept your punishment. | 己の罪を認め、そして処罰を受け入れよ。 |
35 | Ruby ルビー
|
No! We're going to Atlas. Bigger people than you have tried to stop us and failed, but we're supposed to be on the same side. We're supposed to use our power to protect people, but you just use yours to look down on everyone. We didn't want to steal from you. We did it because you gave us no other choice. Now I'm giving you one last chance to stand down and hear us out. | 受け入れない! 私達はアトラスに行く! あなたよりもっと大きな存在がこれまでも立ちはだかってきたけど、誰も私達を止められなかった。そもそも私達は味方同士のはずでしょ。私達の力は皆を守るために使わなきゃいけないはずなのに、あなたは皆を見下すために使ってる。本当は盗みなんてしたくない。でもあなたのせいで他に選択肢は無かった。これが最後のチャンス。武装を解除して私達の話を聞きなさい。 |
36 | Cordovin コルドヴィン
|
I've heard enough. | もう話は聞き飽きた。 |
37 | Oscar オスカー
|
Ruby! | ルビー! |
38 | Cordovin コルドヴィン
|
What? | 何!? |
39 | Nora ノーラ
|
She's nuts! | ルビーがおかしくなっちゃった! |
40 | Jaune ジョーン
|
The missile launcher springs out, but the raw dust gets locked in. | ミサイルランチャーは外に飛び出す、でもダストは中に固定される! |
41 | Cordovin コルドヴィン
|
What? No. No! | 何だと!? バカな。 バカな! |
42 | Qrow クロウ
|
Ruby? Ruby! | ルビー? ルビー! |
43 | Ruby ルビー
|
Told ya. | 言ったでしょ。 |
44 | Maria マリーア
|
Oh don't tell me I missed it. | ああ、まさか見逃したんじゃないだろうね。 |
B. ブレイク、ヤン対アダム
1 | Adam アダム
|
You knew you couldn't win two-on-one at Haven. What makes you so sure you can win now? | ヘイヴンでは2対1でも勝てなかっただろう。今回は勝てる道理があるとでも言うのか? |
2 | Blake ブレイク
|
I don't have a choice. I have people who actually care about me, and I promised I'd never leave them again. So I'm not dying now. | 他に選択肢は無い。私の事を本当の意味で大切に思ってくれる人が居る。その人達の元から二度と去ったりしないと約束したの。だからここで死ぬわけにはいかない。 |
3 | Adam アダム
|
You know she made a promise to me once. That she'd always be at my side. Huh, and look how well she's kept it. | 知ってるか、ブレイクはかつて約束した。ずっと俺のそばにいると。それが今ではどうだ? |
4 | Yang ヤン
|
Did she make that promise to you, or to the person you were pretending to be. | それはあんたへの約束なわけ? あんたが演じてた人物への約束でしょ。 |
5 | Adam アダム
|
So I just wasn't good enough for you? | それじゃ俺はお前に不釣り合いだと? |
6 | Blake ブレイク
|
You know it's so much more than that. | そんなレベルの話じゃないって分かってるでしょ。 |
7 | Adam アダム
|
I know you've made your choice, and I've made mine. | お前は自らの道を選んだのだろう。だから俺も自分の道を往く。 |
8 | Yang ヤン
|
Blake! | ブレイク! |
9 | Adam アダム
|
Moment of truth, Yang. Do you think you're faster than you were at Beacon? | さあ審判のときだ、ヤン! 自分がビーコンのときより速く動けると思うか? |
10 | Me neither. | 俺も思わん。 |
11 | Your aura's bound to be running low. | お前のオーラが切れるのも時間の問題だ。 |
12 | Hit me already! What does she even see in you? You're just a coward like her! | さっさとかかってこい! ブレイクはお前なんかのどこが良いんだ!? お前もブレイクと同じただの臆病者だ! |
13 | Yang ヤン
|
Gotcha. | 捕まえた。 |
14 | I may not be faster, but I'm smarter. | 速くはなってないかもね、でも賢くはなった。 |
15 | Adam アダム
|
No! | やめろ! |
16 | Oh. | ああ… |
17 | Blake ブレイク
|
I am not going to break my promise, I swear. | 絶対に約束は破らない、誓うわ。 |
18 | Yang ヤン
|
I know you won't. | 分かってる。 |
C. 海沿いの崖2
1 | Cordovin コルドヴィン
|
No! No, no , no, no! You! You're never getting to Atlas, do you hear me! Never! All forces converge on my position and eliminate these pests at once. | バカな! こんな、こんなことが! お前ら! お前らは絶対にアトラスには行けない、いいか! 絶対にだ! 全軍に告ぐ! ただちにこの場に集いこの害虫共を殲滅しろ! |
2 | Oscar オスカー
|
Crap! | ヤバい! |
3 | Maria マリーア
|
Everyone on board! We're making a run for it. | みんな乗りな! さっさと逃げるよ。 |
4 | Jaune ジョーン
|
What about Yang and Blake? | ヤンとブレイクはどうするんだ? |
5 | Atlas Soldier アトラス兵
|
Ma'am we've been trying to reach you. Argus is in danger. | 隊長、ずっと連絡しようとしていたんです。アーガスに危機が迫っています! |
6 | Cordovin コルドヴィン
|
What? | 何? |
7 | Atlas Soldier アトラス兵
|
It's a Leviathan, it began its approach during your battle. We need you! | リヴァイアサンです! あなたの戦闘中に接近を開始していました。すぐに帰還を! |
キャラクター[]
トリビア[]
- タイトルの"Seeing Red"は「激怒する」という意味のイディオムである。闘牛が赤い布を見て興奮する様が語源。
- アダムが雄牛のファウナスであることから、ヤンを闘牛士に見立て、アダムの怒りを利用して勝利する(Volume 3と完全に立場が逆)という意味が込められていると思われる。
- コルドヴィンを挑発して大砲を撃たせることによって勝利したルビーにもかかっている可能性がある。
- "See red" を「怒る」という意味で使うのは現代英語としては一般的ではないので「流血を見る」という意味だと予想していた人が多かったが、実際にアダムの死によって血が流れたので、この意味もあると思われる。
- ヤンがアダムの攻撃を右手で受け止めたシーンは、美女と野獣で、ガストンが野獣を殴り倒そうとしたときに野獣がそれを受け止めるシーンを参考にしていると思われる。
- 6期では全てのバトルシーンを専門のチームが担当している[1]。
- アダムが死ぬ際の描写はニーア オートマタのあるシーンと似ていると言われているが、Kerry Shawcrossはこのゲームを1時間程度しかプレイしておらず、そのシーンについては知らないと述べている[1]。
- 戦いでのロボットの動きについては実際にニーア オートマタを参考にしたと述べている[1]。
- アダムとヤンの戦いの構図はナルトに似ているものがあるが、これも偶然である[1]。