ルビーローズ(Ruby Rose)は本作の主人公である。 クレセント・ローズと呼ばれる大口径狙撃鎌(High-Caliber Sniper-Scythe,HCSS)を使用する。
初登場は本作のPRのため公開された"Red" Trailer (2012.11.)で、亡くなった母であるサマー・ローズの墓を訪れるシーン 。 ダストを強奪しようとしたローマン・トーチウィックとの戦闘後に、扱いの難しい大鎌を使いこなす様を見込んだオズピン学長による誘いを受けて、ビーコン・アカデミーに飛び級入学した。 ルビー・ローズ、ワイス・シュニー、ブレイク・ベラドンナ、そして姉であるヤン・シャオロンの四人からなるチームRWBYのリーダーでもある。
外見・衣装
初期("Red" Trailer , Volume 1-3)
珍しい銀の眼を持つ少女。作中で最も若い人物である(ペニー除く)。髪は黒く、肩に届く程度の長さであり、毛先は赤い。衣装は全体的に黒を基調としており、袖口が赤いブラウス、赤い糸の付いたウェストニッパー、裾が赤いスカートやフードの付いた真紅のマントを着用している。
マントは十字形のピンで上着に固定されている。腰に巻かれているベルトには大きな弾倉の入ったマガジンポーチが取り付けられている。"Red" Trailer 内でベルトに取り付けられていた銀の十字は、本編でルビーのシンボルであるバラの紋章に変更されている。
ルビーの容姿は赤ずきんに類似しているもののベースになっている訳ではないとディレクターであるモンティは言及している。
パジャマ
ルビーのパジャマは、胸にハート型のベオウルフの顔が書かれた黒のタンクトップと、白地にピンクのバラが水玉模様のように描かれたズボンのセットである。
また、寝る際には三角のベオウルフの目のような柄のアイマスクを着用する。
パッチの自宅ではダークグレーでくすんだ赤い水玉が付いたの長袖のシャツとズボンを着ていた。シャツの襟と合わせの縁は白く縁取られている。
ローマン・パラディン戦 (スレイヤー)
"A Minor Hiccup "と"Painting the Town... "では袖に黒いベルトがついたライトグレーの長袖のシャツを着用した。シャツの上から黒いエプロンをつけている。エプロンには縦に二本の切れ込みがあり、切り離された布同士がコルセットのレースのように赤い紐で縫い合わされている。
赤いスカートの側面には大きな黒いバラのエンブレムがある。ストッキングは通常の時と変わらないがブーツは別のものになっている。左肩には鎧のように幾つかの小さな金属が幾何学的にあしらわれている。その他に赤いケープを着用している。
この衣装は"Slayer"と名付けられている。
ダンスドレス
ビーコン・ダンスパーティー中のルビーは、スカートの裾が黒く縁取りされ、腰周りに黒のサッシュを巻いたノースリーブの赤いドレスを着用した。スカート丈は膝にかかるくらいの長さ。胸が少し開いており、十字形のリボンで留められている。
黒いメッシュが上胸部と背中の上の方を覆っていて、袖と襟は黒く、前方で黒い線にてつながっている。黒いストッキングとパンプスを履いており、慣れない靴に愚痴をこぼしていた。
新衣装(Volume 4)
ビーコン陥落からしばらく後、ルビーの衣装が変更された。スカートは以前と変わりないが、ブラウスは胸の開いた白いハイネックのものに、ウェストニッパーは胸まであるコルセットになった。黒いベルトの縁は赤くなり、取り付けられたマグネットによりクレセント・ローズとその弾薬を固定できるようになった。ブラウスには茶色の小さいバックパックを取り付けられる。
その他にも、一番上まで覆っていたストッキングはスカートの裾より少し短い長さになり、茎の長いバラが描かれたものになった。黒いブーツは以前のものより少し踵が高くなり、装飾としての4つのベルトとバックルがついている。
マントは右肩でバラのエンブレム型の金具で固定されており、以前あった十字形の金具がなくなっている。マントとストッキングはクロウのケープのように損耗しており、激しい戦闘を繰り返していることが伺える。
人物
幼い頃からおとぎ話に出てくるような偉大なハンターに憧れており、警察官になるよりも「ロマンチック」だと発言している。大らかで真面目な性格からか、コミュニケーションが少し苦手なようで、"The Shining Beacon "でワイスの皮肉が理解出来なかったり、"It's Brawl in the Family "では丁寧な言動をしようとして奇妙な行動を取ってしまっている。
友人との交流に問題は無いが、新しく友人を作るのは苦手なようである。新しい武器を見た際「知らない人と合うみたいだけど、こっちの方が好き」と発言している。しかしこれはビーコン・アカデミーに二年飛び級して入学をしたため、シグナル・アカデミーの友人と別れて二年上の生徒たちと交流しなければならなかったからかもしれない。ともかく、ルビーはジョーンとビーコン・ダンスパーティーで互いの社交下手さに乾杯している。
戦闘や危険な状況では、衝動に駆られやすく戦闘に積極的になってしまうことが多い。例えば、デス・ストーカーの高い防御力を知る前に攻撃を仕掛けてしまったことがある。だがこれとは対照的に、強力な敵を撃破するための連携攻撃の発想力はかなり高く、"Players and Pieces "におけるネバーモア戦や、"Painting the Town "でアトラシアン・パラディン-290に搭乗したローマン・トーチウィックとの戦闘でその能力を遺憾なく発揮した。この力はチームRWBYのリーダーになったことにより、さらに洗練されていった。初め、リーダーとして抜擢された時には、リーダーになったという意味をあまり理解していないようだったが、"The Badge and The Burden Pt.2"でのオズピンとの会話でリーダーとしての役目により真剣向き合うようになった。しかしその後もチームメイトが近くにいない場合には無謀な行動が見受けられる。その一例が"Battle of Beacon "での、単独でローマンとニオポリタンのもとに乗り込んだ件である。
技能と能力
ルビーはハンターになるためにシグナル・アカデミーで訓練しており、そこでの同級生の能力をはるかに上回っていた。ヴェイルでダストショップ強盗を撃退したことで、クレセント・ローズのような危険な武器を扱うのに必要な力、バランス、適正が備わっていることを見せた。これが、オズピンにビーコン・アカデミーへ二年飛び級して入学することを許された理由の1つである。
ルビーのバランス感覚は極めて優れていて、特に地面が不安定な状況でその力を伺うことができる。例えば、"Players and Pieces"では張られたリボンの上に着地し、"Heroes and Monsters "では爆発する飛行船の上を駆け抜けた。
武器
ルビーは武器の話になると変人になってしまうと自ら認めており、他人の武器や道具に目を輝かせるだけでなく、シグナル・アカデミーで自作した大口径狙撃鎌、クレセント・ローズのその複雑なデザインと職人技を見せびらかすこともある。それほどルビーはクレセント・ローズに入れ込んでいる。
この武器は大鎌と狙撃銃に変形でき、"Red" Trailer でグラビティ・ダスト弾を使用したようにダスト弾を撃ち出すことが可能で、他にもファイア、アイス、エレクトリックのダスト弾を使用できる。また、ルビーは発砲による強力な反動を推進力として利用し、戦闘時の高速移動や攻撃、回避に使用する。
オズピンはルビーとの対談でこんな危険な大鎌を使う者は一人しか知らないと言った。その人物とはルビーに技術を教えた叔父のクロウ・ブランウェンである。ルビーによるとクロウに教わる前の彼女は「本当に落ちこぼれ」だったらしい。それが大鎌の扱いの事を言っているかは不明である。
接近戦を好むものの、グリムを容易にヘッドショットできる程度の射撃の腕も併せ持つ。ただし大鎌形態では反動が大きいため刃を地面に突き立ててモノポッドとして使用する必要がある。
センブランス
ルビーのセンブランスは高速移動であり、オーラ を消費してあらゆる方向に凄まじい速度で移動することができる。一瞬の出来事であるため瞬間移動のようなものだと思われることもある。
このセンブランスは空中でも使用でき、使用すると強烈な突風を巻き起こす。これを利用し、周囲の物を巻き込んで吹き飛ばすという使用法を見せたこともある。
Volume 4の予告では、制御はより洗練されたようで、空中で何度も方向転換をし高速で攻撃をした。また、高速移動中に3つの花びらの塊に分裂して敵の攻撃を回避しつつ、3方向から敵の背後に回って元の姿に戻るという芸当を見せた。この詳しい仕組みは未だ不明である。
他の能力の使用法の1つに他者に一緒に高速移動することがある。ノーラとの連携攻撃でガイストを攻撃した時は、以前ペニー・ポランディーナを運んだときよりも格段に改善している。もう一つの使用法は前述した突風を引き起こす能力で、フードファイトの際にチームJNPRには成功したがマーキュリー・ブラックには成功しなかった。現在は洗練され、竜巻のような空気の連撃で敵を包んで見せた。
彼女がセンブランスを使用した際、通過した跡に時間経過で消えるバラの花びらを残す。原理は不明だがこれらのバラの花びらは単なる演出ではなく他人にも認識できるものようだ。ワイスは花びらを手で払ったことがあり、オズピンは、目撃者がダンスクラブにバラの花びらが残っていたことを報告したと言っている。
銀の眼
ルビーとその母親のサマーは銀の眼に関係した強力な能力を持つ伝説の戦士の血筋である。"End of the Beginning "にてピュラの死を目撃した際、ルビーは悲しみにより偶然この能力を発動させドラゴンを凍らせた。しかし彼女に頭痛がしたこと以外、その時の記憶は無かった。その時クロウは、強大な力を持ちグリムに恐れられる銀の眼の戦士のおとぎ話を語った。
"The Next Step "でルビーの能力がシンダー・フォールの左目、声、左手の自由を奪った事が明らかになった。セイラムはシンダーが秋の乙女の力を手に入れたからだと述べたが詳細は不明。
弱点
ルビーの戦闘能力はクレセント・ローズに大きく依存している。姉のヤンとは対象的に素手での戦闘能力に乏しいので、戦闘中、武器が無しでできることはほとんどない。最も有効なのは持ち前のスピードを活かして逃走することである。また、状況によってマントが不利に働くことがある。エメラルド・フォレストではネバーモアの羽根によってマントが地面に固定され、動けなくなったことがある。
トリビア
- ルビーはおとぎ話の赤ずきんの要素を持っており、ベオウルフと若干の関係がある。
- そのためか、いつも赤いフードの付いたマントを着用している。
- "Red" Trailer では赤ずきんのおとぎ話の狼のようなベオウルフの大群と戦った。
- "The Shining Beacon, Pt.2 "でのパジャマに漫画の絵のようなベオウルフが描かれていた。アイマスクにはトレーラーのベオウルフのような目が描かれている。
- "Players and Pieces"で木に頭をぶつけたとき頭の上を漫画チックな赤目の黒い狼が回った。
- RWBY Chibi のエピソード12でチームRWBYが赤ずきんの劇をした時に赤ずきん役を演じた。
- パッチにある自宅の自室にはベオウルフのフィギュアがある。
- 彼女の名前となっているルビーは一般的に赤い宝石を表すが、赤色を表すものとしても使われる。姓のローズもまた、一般的に赤であるバラと赤色を表す言葉である。
- ルビーの別衣装である「スレイヤー」は second production diary の初期案で見ることができる。
- 彼女の初期デザインは後にミルティア・マラカイトとして"Yellow" Trailer や本編に登場した。
- アダム・トーラスとエンブレムや赤と黒という配色が似てはいるものの、モンティは関連性を否定した。"scatter and wilt"で違いを確認できる。
- ルビーのエンブレムは母親と同じものである。
- 作中ではエンブレムは石や金属で描かれているため灰色だが、別のメディアでは赤く描かれている。
- ルビーが父親ではなく母親の姓を名乗っている理由は不明である。
- モンティはルビーは左利きであると認めている。しかし武器をどちらの手でも自在に扱っている。モンティは "common to switch both hands while fighting, especially to make it interesting."(戦闘中にどっちの手でも扱うのがカッコイイから)としている。
- ルビーの好物のお菓子はチョコチップクッキーであるが、好きな食べ物はいちごだと描かれている。
- ルビーはノーラ・ヴァルキリーやジョーン・アーク同様使用した道具がRooster Teeth storeで販売された数少ないキャラクターである。販売されているのはパジャマと(現在は販売終了しているが)ビーコン・アカデミーバックパックである。
- ルビーは唯一複数のトレーラーに出たキャラクターである。"Red" Trailer と"Yellow" Trailer に登場した。
- RTX Australia 2016のRWBYのパネルでの、ルビーのスカイプのユーザー名は RlyRlyKoolKid(スゴくカッコイイ子?)となっていた。