ペニー・ポレンディーナは"The Stray"で初登場したキャラクター。"Painting the Town..."では、"most girls are born, but I was made"(ほとんどの女の子は人から生まれるけど、私は作られた)というセリフと共にペニーがロボットであることが明かされた。
"PvP"ではピュラ・ニコスとの戦いの最中、シンダー・フォール達の策によって自らの武器によって破壊されてしまった。その後、"The Greatest Kingdom"にて修復された姿で再登場。"The Enemy of Trust"ではシンダーとの戦いのあと、冬の乙女の力を受け継いだ。
"Creation"では、アンブロシウスの力によって人間として生まれ変わった。
外見・衣装[]
初期(Volume 1~3)[]
初期のペニーは大きくカールしたオレンジのショートヘアで、いわゆる「あほ毛」が見られる。また、そこにピンクのリボンを付けている。明るいグリーンの瞳に白い肌を持ち、顔にはそばかすが見られる。服は古風なブラウスに女性らしい短めのオーバーオールで、首には黒地に緑のラインが入ったカラーを着けている。さらに、カラーと同じ色のストッキングを履いている。これらの緑のラインは時折光っている。皮膚の層に隠された内部には金属の構造と球状の関節部があり、また、彼女の瞳の虹彩はカメラのシャッターのようになっている。
小さくて薄いバックパックのようなものを付けていることもあり、この中には彼女の武器のフローティング・アレイが収納されている。
ダンスパーティ用ドレス[]
ビーコン・ダンスパーティーでは、ペニーは薄緑色で丈の短くショートスリーブのドレスを着ている。ドレスの腰周りには細い黒の装飾、首周りには白の襟が見られる。また、靴はドレスと同じく薄緑色のヒールである。
修復後[]
ビーコン陥落のあと、ペニーは彼の父によって作り直された。彼女の髪はより長くなって先端も大きく広がる形になった。そこにピンクのアクセントの入った黒いリボンを着けている。あほ毛は以前よりさらに目立ったものになっている。
服はビクトリア風のドレスであり、腹部の黒い部分には金のボタンが4つ付いている。ブラウスは以前と同じような色合いだが、そこに入った縦のラインは以前より長くなっている。首には以前のようなカラーは着けておらず、代わりに中央に電源マークの入った黒いリボンを巻いている。手には黒い手袋をしており拳の部分には金のアクセントが入っている。靴はジェット機構の付いたブーツであり、使用時には緑のラインが光っている。
初期の頃と同じく、背中には武器を収納したバックパックは装備している。
人間[]
ペニーはアンブロシウスの力で人間として生まれ変わったが、外見上はほとんど変化していない。変更点は手袋やブーツ、バックパックを身に付けていないこと、頭と首のリボンにあった電源マークが消えていること、そしてリボンのピンクのアクセントから金属のような質感が無くなっていることである。
イメージギャラリー[]
人物[]
ペニーは和やかだが興奮し易く、親切かつ好奇心旺盛な性格である。彼女は社会常識に欠けている面があるが、これは普通の人間と同じような経験を積んでいないためと考えられる。ルビーが彼女を友達と認めたときには、大きな喜びと多少の驚きを示していた。なお、彼女は嘘をつくと必ずしゃっくりが出るという変わった癖がある。
彼女は友情に関して非常に重きを置いているようで、"Black and White"では、ルビーがローマンの攻撃に吹っ飛ばされるのを見て激怒するということもあった。"A Minor Hiccup"にて、ルビーが彼女のことを友達だと断言してくれたことでルビーのことを非常に信頼している。
さらに、ペニーは非常に好奇心旺盛のようで、ブレイクが消えたという話を聞いたときには、ルビーに対して、ブレイクのことや一般的な友情について数多くの質問をしていた。また、出歩いてはいけないと念を押されたにも拘らず、その後も一人でヴェイルを歩き回っていた。
ペニーは自身が人工物であるということについて不安な気持ちを持っており、ルビーにそれをどうやって打ち明けるか悩んでいた。しかし、ルビーがその事に対して非常に理解を示し、彼女を機械扱いせず心と魂を持つ者として接してくれることを知って感激した。
"Dance Dance Infiltration"では、二人のアトラス兵の間でダンスを楽しむ様子を見せていた。後のシーンではアトラス兵の一人とロボットダンスを踊るところも見せている。
ペニーの最も特筆すべき要素はその思いやりの心である。会ったばかりのチームRWBYに対して快活に"Salutations!"(ごきげんよう!)と挨拶し、ワイスの髪を褒め称え、ブレイクを追うルビーに協力を申し出ている。加えて、トラックにぶつかりそうなルビーを助けたあとに運転手をも気遣い、ヴァイタル・フェスティバルではチームCRDLとの試合後にお礼の言葉を述べ、ピュラ・ニコスに対しては会えたことに喜びの言葉を述べていた。
ペニーの奇妙な行動はシリーズが進むごとに徐々に見られなくなっていった。初期の彼女は陽気さや好奇心、社会的交流に不慣れな面が目立っていたが、後にこれらの要素は落ち着きを見せている。そして、ヴァイタル・フェスティバルにて、ビーコンに留まる計画、及びチームメイトについてルビーと会話するシーンでは、以前の彼女の無邪気さや気まぐれな性格からの変化が僅かに見られる。
ペニーはとても知覚が優れているようで、ほとんどの人が気付かなかったブレイクのリボンの事を見破り、彼女がファウナスであると認識していた。また、"Sparks"ではセンブランスで隠れていたジョアンナ・グリーンリーフとメイ・マリーゴールドの存在も見破っていた。
"Gravity"にてジェームズ・アイアンウッドがマントルを見捨てることを計画していると知ったときには、アトラス軍がやろうとしていることが本当に正しいのか疑問を抱くようになり、また計画の一環として彼女とウィンター・シュニーが冬の乙女を殺さなければいけないことに恐れを感じていた。
"Refuge"では、ペニーは冬の乙女となったことで自身のアイデンティティについて疑問を感じていることをルビーに打ち明けた。彼女はマントルの守護者という立場に満足しており、より大きな力を持ちたくはなかったと話している。
"Amity"では、ペニーはシンダーの言葉による揺さぶりによって自身が人造人間であることに対して今までより一層不安を感じる様子を見せている。
ハッキングされたあと、ペニーは制御を奪おうとするウィルスに必死に抗い、最終的には力をルビーに渡すため自分を殺して欲しいと懇願するまでに至った。さらに"The Final Word"では致命傷を受けたあと、シンダーに力を渡さないためにジョーン・アークの手によって死ぬことを選び、ウィンターへと力を受け渡した。これらの事は彼女の強い自己犠牲の精神を示している。
技能と力量[]
アンドロイドとしてのペニーは、人間であれば死に至るほどの損傷を受けても生存できる耐久力を持っている。ピエトロ・ポレンディーナによるとペニーは四肢がバラバラになろうとコアさえ無傷であれば修復可能である。この事は"PvP"での事件後に復活したことで実証されている。また、高高度にあるアミティ・タワーからシュニー邸に墜落したときも、彼女は傷付きながらも破壊されるまでには至らなかった。
また、ペニーは常人離れした筋力を持っており、"A Minor Hiccup"ではフロム・ダスト・ティル・ドーンのトラックを素手で完全に止めている。また、"Amity"では浮力を失ったアミティ・タワーを支えて一時的に落下を防いだ。
ペニーの眼は暗視能力と赤外線感知能力を持っている。"Amity"にて、エメラルド・サストライのセンブランスでシンダーの幻をいくつも見せられたときにも、ペニーは赤外線を確認して本物を見分けている。
ペニーはずる賢く立ち回る相手との戦いに慣れていないため、"A Night Off"ではティリアン・キャロウズの凶行を止められず彼等の計画遂行を許してしまった[1]。
アンドロイドであるペニーはハッキングされる危険性がある。"Amity"にて、アーサー・ワッツはフローティング・アレイのネットワークを利用してペニーへのハッキングを成功させている。
"Creation"にてペニーは人間として生まれ変わったため、ハッキングされる弱点は克服された。しかしその一方でアンドロイド特有の能力は発揮できなくなった。
武器[]
- メイン記事:フローティング・アレイ
ペニーの武器はフローティング・アレイと呼ばれる、複数の短剣が収納されたバックパックである。各剣は彼女の意思で自由に操作できる。
"Black and White"で見られるようにペニーは簡単な動作でフローティング・アレイを操ることが出来る。それらは半分に折りたたまれた状態で小さなバックパックに収納されている。彼女は全ての剣を同時に制御でき、さらにそれらを特殊な配置にすることでビーム状のエネルギーを発射出来る。このビームは複数のブルヘッドを真っ二つにして撃墜するほど強力なものである。また、剣を小さな輪のように配置して出力を下げた複数のビームを撃ち出すことも可能。ペニーが冬の乙女となったあとはその力によってさらに強力なビームを発射できるようになった。
剣の柄の部分からは細い糸のようなものが出ておりペニー自身と繋がっている。この糸は極めて強靭なようで、ブルヘッドを引きずり落としたり彼女自身の体を切断できるほどである。
ペニーの修復後はフローティング・アレイのデザインもわずかに変更されているが、これがアップグレードなのか単なるデザイン変更なのかは不明である。
"Amity"にて、ペニーと各剣の間にはローカルのネットワークが構築されており、これによって彼女はそれぞれの剣を自在に操っていることが判明した。
"Creation"にて、ペニーが人間として生まれ変わった際にフローティング・アレイは彼女の元々のボディと共に消滅した。それ以降、ペニーは乙女の魔法の力で生み出した剣をフローティング・アレイと同じように使って戦っている。
機動力[]
ペニーは何かに突き刺した剣を利用して自分を移動させたり、逆に自分を軸として大きな物体を引っ張ることが出来る。それによって、巨大かつ推進力を持ったエアシップを引きずり落とすことも可能であるが、いくつかの技能の際には、自分の体を固定するために何らかの形で地形を利用しているようである。また、剣をスラスターのように利用することも可能であり、それによって空中を高速で移動することが出来る。Vol.7では足そのものに3基ずつスラスターが装備されており、緑色のジェットを噴射しての高速飛行が可能。
彼女は地面が衝撃で壊れるほどの力で長距離をジャンプすることも可能。また、いきなり目の前に現れるという技(?)を見せたこともあるため、非常に高速で移動出来るか、もしくは気付かれずに移動する能力があると思われる。その例としては、チームRWBYと出会ったシーンや、その2日後にワイス、ヤン、ルビーの後ろに唐突に現れるシーンが挙げられる。
漫画版(三輪士郎作)の14話では、ペニーが剣と共にジェットパックに接続された姿が見られた。
修復後のペニーはブーツに搭載されたスラスターで自在に空を飛んでいる。
人間として生まれ変わったあとはブーツのスラスターも失ったため、ペニーは代わりに乙女の魔法の力を使って飛行している。
オーラ[]
"Painting the Town..."では、ペニーがオーラを生成することの出来る初めての人工生命であることが明かされる。オーラの説明に従えば、このことはペニーが実際に魂を持っているということを示唆している。また、彼女はセンブランスも扱うことが出来ると推察される。
"Worst Case Scenario"にて、ピエトロはペニーを作ったときに自身のオーラを分け与えたということを明かした。また、ペニーを修復する度に少しずつオーラを分け与える必要があることも明かしている。
"Risk"にて、ペニーはオーラの力で自信を蝕むウィルスの活動を抑え込めるということが明らかになった。
乙女の力[]
冬の乙女の力を受け継いだことで、ペニーは自然の力を操れるようになった。"Strings"では強風を生み出してエース部隊のメンバー達を吹き飛ばしている。さらに自らの周囲に雲を作り出し霰を降らせたが、これはさほど強力なものではなくマロウ・アミンの気をしばらく逸らせた程度であった。
"Amity"ではペニーはさらに強力な力を見せている。彼女は手から冷気を発して大きな氷の塊を作り出し、さらに氷でフローティング・アレイに似た剣を作り出した。また、彼女は自ら作り出した雷雲の電力を吸収してビームの威力を上げている。落下しそうになるアミティ・コロシアムを支えたときには足から青い炎を噴射して推進力を高めていた。
人として生まれ変わったあとは、ペニーは乙女の力を使ってアンドロイドのときに持っていた能力を再現している。彼女は緑色の炎を足から噴出して自在に空を飛び、魔法でフローティング・アレイによく似た武器を作り出している。
トリビア[]
- ペニーには、童話のピノキオから取られた要素がいくつかある。
- ピノキオが生きている操り人形であることに対して、ペニーは生きているロボットである。
- "A Minor Hiccup"でのペニーの"I'm not a real girl"(私は本当の女の子じゃない)というセリフは、ピノキオが"a real boy"(本当の男の子)になりたいと言っていることとの対比になっている。
- ピノキオが嘘をつくと鼻が伸びるのに対し、ペニーが嘘をつくとしゃっくりが出る。
- ペニーは複数の剣を細い糸で操っているが、これは操り人形を連想させる。
- ペニー(Penny)という名前はピノキオ(Pinocchio)に由来していると考えられる。なお、ピノキオの名は彼が松の木(pinewood)の丸太から作られたことに由来している。
- ペニーの姓、ポレンディーナはピノキオを作った人物であるゼペットのニックネームである。このニックネームは彼の黄色いヒゲがポレンタ(トウモロコシ粉で作るイタリア料理)に似ていることに由来する。
- (イギリスなどの)ペニー硬貨は銅で覆われているため、彼女の名は銅の色(あるいは酸化した時の緑色)を表していると考えることが出来る。
- ペニーの登場したエピソードで、ルビーが彼女のことを友達だと言ったときにペニーが叫んだセリフ"We can paint our nails, and try on clothes, and talk about cute boys!"(一緒にネイルしたり、服を買いに行ったり、格好いい男の子の話をしましょう!)は"The Shining Beacon, Pt.2"にてワイスがルビーに言った皮肉に酷似している。ルビーもそのことは認識している。
- ペニーは金属で出来ているため、"Never Miss a Beat"や"PvP"で見られたように磁力の影響を受ける。
- ペニーのファイティングスタイルはMonty Oumが手掛けたDead FantasyのNaminéと似ている。
- ペニーのエンブレムは緑色の剣であり、彼女の武器によく似たデザインである。
- ロボットというテーマに沿うように、ペニーの武器には国際規格のスタンバイマークがデザインされている。
- ペニーは劇中で最初に"死ぬ"ことになるキャラクターである。
- "PvP"及び"Battle of Beacon"での破壊されたペニーのモデルは、3Dアート担当兼ペニーの声優であるTaylor McNeeが作成したものである。[2]
- "Never Miss a Beat"でペニーの型番がM374であることが明かされた。この番号はRed vs. BlueでMetaが着ていたコンバットスーツの名称から取られたものだと考えられる。
- RWBY:Amity Arenaにて、三輪士郎版の漫画に基づいたペニーの新デザインが作成されていた。しかし、彼女のVolume 7での復活が控えていた事情でこのデザインが追加されることはなかった[3]。
参考文献[]
- ↑ RWBY Volume 7 Crew Commentary
- ↑ AfterBuzz TV
- ↑ RWBY: Amity Arena Twitter