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ピュラ・ニコス(Pyrrha Nikos)は元ビーコン・アカデミーの学生でチームJNPRの一員。彼女の武器はミロ・アンド・アクオ(Miló and Akoúo̱)である。ミロは投げ槍、クーシポス(Xiphos、古代ギリシャの剣)、ライフルに変形する武器で、アクオは両側に丸い切り欠けのある円形の盾である。

外見・衣装[]

腰まである赤い髪は軽い巻き髪になっており、彼女はそれをポニーテールにしている。瞳は鮮やかな緑色であり、目元には淡緑色のアイシャドウを塗っている。ビーコンの他の女子生徒に比べ、背が高く筋肉質な体をしている。

通常時の衣装[]

トップスは2つの層から成っている。外側の層は前が開いた茶色の上着であり、金色のパターンが施されている。その上着は非常に硬質であり、支持がなくても形状が変わらないようにできている。両側面には鋲かあるいは丸い刺繍のようなものがあり、しっかりと縫製されていることが伺える。内側の層は淡褐色の深めのVネックである。濃い茶色のタイトミニスカートを穿いており、そのスカートの周りに巻く赤い布は足首まで伸びている。また、濃い茶色のオペラグローブを両腕に着用している。

右の腰に小さな丸い金色のプレートを、逆側後方には2つのポーチを着けており、それらはベルトを通してつながっている。プレートには盾と弓が描かれた彼女のエンブレムがあしらわれている。額から耳の上にかけて金色のサークレットを着けており、その両側面にぶら下がった細いチェーンには、小さな雫形のエメラルドが付いている。ピュラはこのサークレットを、学生服を着ているときにも身に着けている。また、首の周りには大きな金色の喉当てを、左の二の腕には金色のブレスレットを着用している。

他の女性キャラクターと異なり、彼女は鎧を着用している。金色の精巧な腿当てと脛当ては、後述のブーツと共に、太腿の中ほどから爪先までを覆っている。左前腕にも金色の腕甲を着けており、この腕甲には盾であるアクオを着脱できる。金色の装飾が施された濃い茶色のハイヒールショートブーツは、彼女のスカートやグローブと調和が取れている。

制服[]

他のビーコンの生徒と同じ制服を着ており、合わせて黒いタイツを履いている。

ダンス用ドレス[]

ビーコンのダンス・パーティではタートルネックでノースリーブかつバックレスの赤いドレスを着ていた。

イメージギャラリー[]

人物[]

ピュラは非常に優秀な生徒であり有名人でもある一方で、慎み深さ、忍耐強さを持ち併せ、それでいてフレンドリーで社交的な人物である。加えて、彼女はいつも極めて礼儀正しく振舞っている。正義感が強く、人々を分け隔てなく扱う性格のため、いじめっ子のカーディン・ウィンチェスター率いるチームCRDLヴェルヴェット・スカーラティーナをいじめて楽しんでいるのを見た際には、「ひどい(atrocious)」と我慢できない様子を見せた。彼女はいかなるときも協力を惜しまない献身的な人物でもある。ピュラ自身がジョーン・アークに思いを寄せているにもかかわらず、ジョーンのワイス・シュニーへの思いを知ったときには、そのジョーンに優しく助言を行なったほどである。

戦場において、ピュラは非常に冷静で頭の回転が速い人物である。卓越した戦闘能力を持っていながらそれを過信することはなく、自分より強い敵を正確に見極め、臨機応変に振舞うことができる。ワイスによると、ピュラはミストラル地区におけるトーナメントで4年連続優勝し、新記録を打ち立てたことで、ビーコン入学前から有名だったという。

ピュラは勉学と友人関係を等しく大切に思っており、そのために少し頑固になったり、人の感情に過敏になったりすることがあったが、これは彼女の友人に対する誠実さと善意に依るものである。彼女は自分の気持ちをひどく傷つけた人たちに対して恨みを抱いたようにも見えたが、結局彼らからの簡単な謝罪で彼らを許してしまった。彼女は秘密を守り、困っている友人を進んで助けることもあった。たとえその行動がある程度「ひどい」ことだったとしても、その結果を考慮しないこともあった。

物語の開始当初は、彼女の功績を知っていたワイスを除くチームRWBYのメンバーとの交流は特に無いようだった。しかし物語が進むにつれて、彼女はパートナーのジョーンを初めとするJNPRのチームメイトとすぐに打ち解け、RWBYのメンバーとも会話や食事を共にしたり、授業を一緒に受けたりするなど、交流を深めていった。

有名人としての名声を持つが故に、ピュラは周りの人々に手の届かない存在だと思われており、そのことが、長く有意義な交友関係を作るのを妨げていることを寂しく感じていると告白している。そのせいか、人々と一緒に過ごす経験に乏しく、誰かを助けたときでさえ「I'm sorry!」と謝るのが口癖のようになっている。そんな中で、出会ったときには彼女の事を全く知らず、それ故に彼女を一人の人間として扱ってきたジョーンに対して、特別な想いを寄せていくようになる。

ピュラは常に自身の持つ意思決定の道理に基づいて行動し、より良い未来のためにはリスクを厭わない人物である。彼女はオズピン達から次の秋の乙女になるよう迫られた際、自分の身の危険を顧みず協力する姿勢を見せるだけでなく、アンバーからの能力の移送に懸念を示していた。ピュラは運命というものを、逃れ得ない宿命ではなく人生をかけて成し遂げるための使命であると考えており、彼女自身にとっての運命は「偉大なハンターになって世界を守ること」であると信じている。ピュラはあまりにも無欲で、自分自身よりも他の人を優先できる人物であり、不幸にもそのことが彼女自身を苦しめることになった。

"Destiny"にてピュラは、次の秋の乙女になるという決断に明らかに苦悩していた。ハンターとしての信念と生来の無私の性格、さらに彼女に未来を託した人々、すなわちオズピン達や、ひいては四王国に住むすべての人々を失望させることへの懸念もあり、彼女が自分のために意思決定をするのは困難だった。しかし、使命を成し遂げてしまえるだけの力を思いがけない手段で手に入れることの潜在的な危険性にもかかわらず、彼女はジョーンをはじめとする友人達を失うかもしれないという考え方に惑わされることはなかった。以上のことから、大切な人々と別れることへの恐怖は、彼女が秋の乙女の役割を拒むのに十分であることを暗示している。しかしながら、彼女は苦悩の過程で他の誰かの励ましを得ることによって、すなわち潜在的にその誰かを傷つけることによって秋の乙女としての使命を担う決断を下した。このため、ピュラは自身の精神的安定に大きな負担をかけるリスクを冒すこととなったのである。

技能と力量[]

武器[]

PyrrahE55

左腕と槍とを一直線に構え、狙いを定めるピュラ。

ピュラは左腕と槍とを一直線に構え、左親指を立てて距離を測ることにより、彼女の武器である槍のミロを極めて高い精度で投げることができる。その精度は空中から落下するジョーンのフードを遠距離から貫けるほどである。これがピュラの槍投げの高い錬度が初めて示された場面であった。

盾であるアクオを攻撃手段として用いる能力にも長けている。例えば"Players and Pieces"におけるデス・ストーカー戦では、アクオを投げることでデスストーカーの針を切断し、投げたアクオを横にある柱で自身のいる方向に跳ね返らせてキャッチするという芸当を見せた。もっとも、このような技を行なう際には、彼女は自らの高い戦闘能力をセンブランスである磁力操作によりさらに補っていると思われる。

ピュラはこれらの武器を自在に扱うことで、素早く連続的に、攻撃や反撃を一度に行うことができる。"Extracurricular"での模擬戦では、数的不利の状況にもかかわらずたった1人でCRDLの4人を圧倒した。武器を用いない肉弾戦も得意であり、CRDLの4人に対しても回し蹴り、足払い、膝蹴りなどの蹴り技を披露している。

"End of the Beginning"でのシンダー・フォールとの戦いにおいてピュラが既にオーラ切れになっていた際にも、シンダーの放った矢に合わせて高い精度でアクオを投げていたことから、オーラに依らない十分な戦闘技術が見て取れる。

強さ[]

ピュラは非常にタフな肉体の持ち主であり、"The First Step, Pt.2"にてエメラルド・フォレストに向けて急降下する際には、盾を構えるだけで姿勢を崩すこともなく数本の太い木の幹を突き抜けていた。この時にも例によって、磁力によって盾に更なる力を付加していたのかもしれない。彼女の力の強さは"Players and Pieces"にてノーラ・ヴァルキリーを空高く打ち上げるための発射台として盾を使った際にも示されているが、この時にもノーラが至近距離でグレネードを放ったにもかかわらずピュラが姿勢を崩している様子はなかった。

オーラ[]

"The Emerald Forest"では、ピュラが自分以外の人間のオーラを解放する能力を有していることが示された。彼女はこの能力を、オーラの存在を知らないジョーンに対して用いていた。ピュラはオーラの解放を行なった後には目に見えて疲労しているようであったが、これが彼女が言うようにジョーンが多くのオーラを秘めていることによるものか、あるいはこの能力自体がもともと疲労を伴うものだからかは定かではない。

センブランス[]

Pyrrha semblance

センブランスを発動し、無数のソーダ缶を操るピュラ。

"Forever Fall, Pt.2"の後半で、ピュラは自身のセンブランスがポラリティ(磁力操作)であることを明かした。彼女がセンブランスを劇中で初めて見せたのは、"The First Step"で槍投げによりジョーンをロッカーに釘付けにした後、槍を回収したときであるとされている。その後"Players and Pieces"にてデスストーカーに対して投げた盾を引き寄せるとき、またノーラの攻撃でデスストーカーを倒した直後にそれを飛び越えながら槍を回収するときにも、磁力操作を使用していると思われる。そして"Forever Fall, Pt.2"では、アーサと戦うジョーンを影ながらサポートするため、彼の盾を磁力によって動かす描写があった。"Best Day Ever"以前は、ピュラが磁力操作のセンブランスにより数多くの物体を操作している描写はなかったが、"Best Day Ever"では数百ものソーダ缶を自在に操り、ブレイク・ベラドンナに対して豪快に放っていた。

"Extracurricular""でのマーキュリー・ブラックとの模擬戦の後、シンダー達はピュラの戦闘能力について以下のように分析している。ピュラはほとんどの戦闘状況において、無闇に自身のセンブランスを見せびらかすことはなく、自身の武器や、時には敵の装備をわずかに動かすのみに留めることで、戦いを有利に進めている。このことが心理的に優勢な状況を作り出し、見る人にあたかも彼女が無敵であるかのように思わせているのである。

"End of the Beginning"にて、ピュラはその全力を以ってセンブランスを発動し、オズピンの事務室にあった複数の歯車の断片を、それが自身の何倍も巨大であったにもかかわらず、全て一度に操作してシンダーに浴びせるという離れ業を見せた。


トリビア[]

  • ピュラのモチーフはギリシャ神話における英雄アキレウスである。
    • モンティ・オウムによると、チームJNPRのメンバーはその性別に変装したことのある異性の人物がモチーフになっている[2]。アキレウスはトロイア戦争の兵役逃れのため、ピュラという名の赤髪の女性に変装していたことがある。
    • "Extracurricular"でのシンダーの発言によると、ピュラの通り名は「無敵の少女(The Invincible Girl)」である。
    • 神話において、アキレウスは弱点であるアキレス腱を射られ瀕死の重傷を負う。ピュラがシンダー戦にて同じように踵を射られ自由を奪われる描写は、このことがモチーフになっている。
  • 「ピュラ(pyrrha)」の語源はギリシャ語の形容詞pyrrhos(πυρρός)であり、これは「炎の鮮やかな橙赤色を持つさま(flame-colored)」という意味である。「ニコス(Nikos)」は「人々の勝者(victor of the people)」を表すNikos(Νίκος)であり、これはギリシャ神話における勝利の女神であるニーケーから来ている。
    • 彼女のフルネームは「ピュロスの勝利(Pyrrhic victory)」という慣用句に由来している。この言葉は「損害が大きく、得るものが少ない勝利」を表し、そこから転じて、割に合わないことを表す際にも用いられる[3]
    • モンティによると「ピュラ」の名は彼女の髪に因んで付けられた[4]
  • ピュラのセンブランスは、天然磁石として有名なマグネタイト(磁鉄鉱)に次ぐ磁性を持つ天然鉱物、ピロータイト(磁硫鉄鉱)からきていると思われる。
  • "パンプキンピートのマシュマロフレーク"というシリアルの外箱には、マスコットとしてピュラが描かれている。ジョーンによると「有名アスリートやアニメのキャラ」しかマスコットに選ばれることはないという。このことに関してピュラは「選ばれたのは嬉しい」と喜ぶ反面、シリアルについて「ヘルシーじゃないかも」と述べている。のちにRWBY Chibiではピュラが出演するマシュマロフレークのCMの様子が描かれた。
  • 2019年9月27日に、RWBY Crystal Matchを運営するCrunchroll Gamesのツイッターアカウントがピュラの誕生日を祝うツイートを投稿した。しかし、ピュラの誕生日は公式には明かされていないため後にこのツイートは削除された。

参考ページ[]

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