シエナ・カーン(Sienna Khan)はホワイト・ファングの元最高指導者である。“The Next Step”で初めて言及され、“Dread in the Air”で姿をみせた。ギラ・ベラドンナが辞任した後、最高指導者として組織を率いていたが、アダム・トーラスにより殺害された。アダムは人間のハンターが彼女を襲って殺したと主張して彼女の殺害を隠蔽した後、彼女の地位を奪った。
外見・衣装[]
シエナはベンガルトラをもとにしたファウナスである[2]。琥珀色の瞳と褐色の肌をしており、左右非対称になったボブの黒髪は雄々しさを感じさせるように前髪が立ち、他の部分は毛先が外に跳ねるように流れている。ファウナスの特徴として、人間の耳だけでなく頭部には動物の耳が現れており、体中に虎の縞模様のような多数の入れ墨が施されている[3] 。人間の耳に大きなもの1つずつ、左のファウナスの耳に小さなものを2つ、計3つの耳に4つの金色の真円形のイヤリングをつけ、額には小さな宝石をつけている。
シエナは、白い縁取りのあるダークグレーの体にフィットしたノースリーブを着ており、そのトップスは背中には大きな菱形のカットが、胸のすぐ上にも小さな菱形のカットアウトが入っている。また太腿の付け根あたりまでの非常に短いダークグレーのショートパンツをはいている。さらにショートパンツの上から裏地の赤い、ダークグレーのロングスカートをはいている。スカートのサイドには腰骨の辺りから長いスリットが入っている。前後にも足の付け根辺りからスリットが入っていて身頃が正中線に沿って左右にわかれており、そのスリット脇の部分は白色の生地で強調されている。前身頃は膝上からふくらはぎに向かって内側にカットされ、正面からだとふくらはぎの一部が見えるようになってい。そして膝上丈までくる長い黒色のストッキングをはいており、太腿に虎の縞模様があるのがスリットの隙間から見える。ストッキングの最上部は金色で縁取りされている。
ノースリーブの上には、背中を見せる赤いロングケープを羽織り、胸元の金色のアクセサリーで留められている。また、赤い縁取りのあるグレーのウエストシンカーには中央に金色のバックルが付いた黒いベルトが付いており、右腰にある灰色のポーチに括りつけられている。そのポーチから赤い太く編まれた組紐が腰に緩く巻きつき、その紐が金色の鈴の留め具を通っており、鈴には赤い鈴紐のようなものがぶら下がっている。ライトグレーのウェッジサンダルを履き、サンダルの赤い紐でふくらはぎまで何度も交差して縛っている。右手には黒い肘付きのフィンガーレスグローブをはめており、グローブの部分にエンブレムが描かれている。またその上部、二の腕の辺りには腰の紐と同じような赤い組紐が巻かれている。左手にはコンセプト・アートにあるように、小さな灰色のヴァンブレイスをつけている。
過去[]
シエナはかつては、いまと同様の背中と胸元に菱形のカットアウトが入った、白で縁取られた灰色ノースリーブのトップスを着ていた。白いボトムスをはいているが、灰色のローヒールのサイブーツの下に隠れ、太ももにある大きな菱形のカットアウトと股の部分のカットアウトから見えるだけである。膝の周りにはライトグレーの大きな菱形があしらわれている。サイブーツはボトムスの上まで達しているそうだが、トップスの下に隠れて見えない。また、灰色のウエストシンカーには赤い縁取りがあり、その上には金色のバックルのついた黒いベルトが付いている。腰元に赤色の組紐を巻いている。橙色の縁取りをした灰色の腕輪を前腕につけ、腰の組紐と同種の短い紐を右上腕に巻いている。右手首に、武器の一部である鎖を何重にも絡めている。
人物[]
シエナは、ファウナスに対する人間の偏見を克服するために、恐怖と暴力を利用することをホワイト・ファングで提唱した最初の一人である。The World of RWBY: The Official Companionによると、ホワイト・ファングの最高指導者としての彼女の最初の行動は、人類に対してこれらの方法を使うことだった。彼女がこの方法を始めたのは、人間にファウナスへ敬意を払わせるためには、人間に恐怖心を抱かせる必要があると考えたからである。自らこの変化を起こしてホワイトファングの最高指導者となったため、シエナは強力で暴力的であろうとしたが、ビーコン陥落のような、彼女の主義に瑕がつくほど世界規模のもののためではなかった。しかしアダムやコサック・アルベイン、フェネック・アルベイン、そして自分の護衛などのホワイト・ファングの多くのメンバーは、シエナは人間に対して甘すぎると判断し、彼女に反旗を翻した。彼女は、仲間たちの、人間に対する暴力と憎悪への転落を大いに過小評価していたのである。
シエナは怒りやすかったが、その感情に振り回されて判断を下すことはなかった。ホワイト・ファング本拠地に人間を迎え入れることは極刑に値すると言いつつ、アダムが招いたヘイゼル・ライナートの話を少しは聞き、アダムのビーコン襲撃という悪行に対する処罰も大したことはなかった。
シエナは、アダムや他のホワイトファングのメンバーほど人間に偏見を持っているわけではないが、それでも人間をある程度軽蔑していた。Volume 6 Adam Character Shortで見られるように、彼女はアダムが人間の命を奪っても気にせず、シュニー・ダスト・カンパニーの警備員を殺そうとしたアダムを止めたのも彼に任務に集中してほしいという思いからだった。誤って人間を殺してしまったアダムを励まし、アダムのやりすぎを叱るだけだった。しかし彼女が気にかけていたのはアダムの行き過ぎた行為による被害者ではなく、彼女の主義に対して瑕がつかないかどうかだった。
シエナの強さと独立性は、アダムがクーデターを起こして、彼女から最高指導者の座を奪おうとしたことが明らかになってからも目立った。大人しくアダムに従うつもりはないとシエナははっきりと言ったが、彼女の性格を考えればその言葉は当然のもので、彼女を殺すことをアダムがすでに決めていたであろうことは十分に予測できる。
しかしシエナはやや傲慢であり、アダムの過激な傾向を知っていたにもかかわらずアダムの突然の裏切りに完全に驚き、裏切りの証拠が出揃っていたというのにアダムがそのような行動をするとは考えもしなかったようである。
技能と力量[]
シエナはホワイト・ファングの元指導者として組織に大きな影響力を持っていた。戦闘では敏捷性が高く、アトラシアン・ナイト-130や人間の警備員を簡単に倒すことができた。また虎のファウナスである彼女は、強力な力を持っていたようである。しかし彼女の素早さも、アダムに刺殺されるのを防ぐには不十分であった[4]。
武器[]
- メイン記事:ケルベロス・ウィップ
シエナの武器であるケルベロス・ウィップは、いくつもの鎖がつながってできた、先端に連結した3つの刃がついた鞭である。刃はアトラシアン・ナイト-130を簡単に切り裂けるほど鋭く、それぞれにアイスなどのダスト・クリスタルが付いている。また刃を鎖から外して、投擲武器として使用することもできる。
センブランス[]
RWBY: Amity Arenaで明らかになったことだが、シエナのセンブランスはグラッジと呼ばれるものである。グラッジはオーラを弱められたり、破壊させたりした敵に対して発動し、彼女が敵対者にとどめをさす時に、彼女をより強く、より早く、より狂暴にさせる[5][6]。
トリビア[]
- シエナ・カーンの名前は、ラドヤード・キップリングの『ジャングル・ブック』に登場するシア・カーンをモチーフにしている[7]。ちなみにシエナの前ホワイト・ファング最高指導者であるギラ・ベラドンナは同作中に登場する黒ヒョウのバギーラをモチーフにしている。
- シア・カーンは虎であり、シエナ・カーンは耳と縞模様が示すように虎のファウナスである。
- どちらの名字もカーンである。
- シエナのセンブランスであるグラッジ("Grudge")は「羨む」や「恨み」という意味があり、足の不自由だったシア・カーンにちなんだものだと思われる。
- シエナが率いるホワイト・ファングは反人間的な感情を持つことで知られており、シア・カーン自身が人間を憎んでいたことを反映している。
- シア・カーンは雄牛に踏み潰されて殺されたが、これは雄牛のファウナスであるアダムに殺されたシエナも同様である。
色の命名規則[]
- シエナ("sienna")は、「黄褐色」と「赤褐色」を表す「シエナ色」そのものである。
- カーン("khan")は、アルタイ諸語で「主権者」や「王」、「軍のリーダー」などと訳される。
特徴とデザイン[]
- シエナは視聴者に好評だった人物であり、その死を残念に思う人が多かったことから、より多くの出演時間を与えるために彼女は“Volume 6 Adam Character Short”に追加された[8]。
参考文献・脚注[]
- ↑ based on concept art compared to Adam's offical height
- ↑ RWBY Rewind Episode 2 at 19:56
- ↑ Erin Winn's Twitter
- ↑ Sienna's Amity Arena card info
- ↑ Sienna's Amity Arena card info
- ↑ RWBY: Amity Arena Twitter
- ↑ The Official Companion
- ↑ RWBY Rewind 2: Justifying Jaune's Anger (at 24:05)





