World of RemnantエピソードのAuraについては次を参照:"Aura"
オーラ(Aura)とは、RWBYの世界における全ての生物の魂の現れであり、様々な能力に使用することができる。具体的な能力やその強さは個々人で異なり、経験や訓練、才能など、さまざまな要素に左右される。
主に危害から身を守るために使われている。センブランスと呼ばれる能動的な力を身につける人々もいる。
描写[]
オーラは魂を持つ者であれば、少なくとも十分な訓練を積めば、誰でも使えるようになる能力である。オーラは魂の現れであるため、使う人によって見え方が大きく異なる。例えばオーラの色は人によって異なり、ピュラ・ニコスは赤色、ジョーン・アークは白色、ライ・レンはピンク色を放つ。
人やファウナス、ツヴァイのような動物はもちろんのこと、ペニー・ポレンディーナのような魂を持つ人造人間もオーラを発生させることができる。しかしグリムの創造物は魂を持たないため、現在確認されている中で唯一オーラを持たない生命体である。
オーラの熟練した使い手は自らバリアを作ったり、何らかの方法で自らの能力を高めたりすることもできる。また武器や防具がオーラの伝導体となり、より広範な攻撃や防御を可能にしている。この性質は一般的に「武器」とは考えられないものにも当てはまり、"Best Day Ever"におけるフード・ファイトでのパンやネギのような食べ物にまで適用されている。
オーラの強さは使用し続けると低下することがわかっている。このためオーラの戦闘への応用には限界があり、時間の経過や多用によって、オーラ使用者が弱体化するか戦闘不能になるまで減衰してしまう。オーラが完全に枯渇したり破壊されたりすると、各人固有のオーラ色の輝きが全身に網目状に現れたり、オーラ色のついた粒子が飛び散ったりして、肉体が直接負傷する可能性があることを視覚的に表現されている。オーラが明滅している場合は、枯渇に近づいていることを意味する[1]。
オーラは補充することができ、補充に必要な時間は人それぞれである。
また、オーラは個々人によって先天的に保有している量に差があるようである。新入生試験中の"The Emerald Forest"においてピュラが、それまでオーラの概念を全く知らなかったジョーンの保有しているオーラが非常に多いことを指摘している。
同様にオーラの回復速度も個人差があり、回復力は人それぞれである[2]。
乙女の力はその人が死ぬまでその人のオーラと結びついており、死後、その力が分離して新たな乙女へと継承される。
ヤン・シャオロンやジェームズ・アイアンウッドのような補綴物を使用する者は、その人工物にオーラを纏わせることができるようである。しかしグリムを移植された者は、グリムには魂がないため、その移植部にオーラを通すことができない。
技能[]
オーラはすべてのハンターにとって必要なエネルギーであり、戦闘において強力な力となる。またダストを使用する際にも必要である。オーラは様々なキャラクターによって発揮され、以下のような技能に利用することができる。
- 防御:オーラは主に防御のために使われている。"The Emerald Forest"のエピソードにおいて、エメラルド・フォレストの中でレンが実践し、ピュラがジョーンに解説している。レンは襲ってきたキング・タイチートゥの牙を受け止めるためにオーラを使用して防御した。オーラが尽きない限り傷は負わないが、痛みや熱さなどは感じられるようである[3]。また意識せず常にオーラを纏い続けるには訓練が必要である。
- 攻撃:エメラルド・フォレストでキング・タイチートゥの牙を受け止めたレンは、そのまま牙を折ると、それを掌底打ちでキング・タイチートゥの目に突き刺しながら頭部にレン自身のオーラを送り込んだ。それによって発生した衝撃の波がキング・タイチートゥの頭部を爆発させている。"Breach"においてフォックス・アリステアも同様の技能を発揮し、彼の拳から発せられた衝撃の波がアーサ・メジャーを吹き飛ばした。さらに、ピュラはすべての道具と装備がその人のオーラの伝導体であると述べている。このことは"Painting the Town..."と"No Brakes"で確認することができ、ブレイク・ベラドンナがガムボール・シュラウドから三日月形の斬撃を放ったが、その効果範囲と強度は武器だけのそれよりも増加していた。
- オーラの解放:オーラを持つ者は、他者の眠っているオーラを目覚めさせ、解放させることが出来る。ピュラが自分のオーラでジョーンのオーラを解放した。しかしこれを行うと解放した者には負担が掛かるのか、実行したピュラの疲労する様子が描かれている。またジョーンのオーラを解除する際にピュラは詠唱を行ったが、それが呪文なのか、それとも単なる個人的な真言なのかは不明である。
『…なぜなら我等は死の中でこそ不死を成就するのだから。これにより我等は美徳と栄光の権化となり全てを超越する。距離に果てなく死に縛られないが故に、我は汝の魂を解き放ち、我が肩が汝を守る("... For it is in passing that we achieve immortality. Through this we become a paragon of virtue and glory to rise above all, infinite in distance and unbound by death. I release your soul and by my shoulder protect thee.")』
- 治癒:十分なオーラを持つ者は、小さな傷ならオーラで癒すことができるようである。ジョーンがピュラにオーラを解放してもらった直後、彼の頬にあった小さな切り傷が治った。ただしこの治癒は自動で行われ、自分の意志では起こせないようである。
- ダストの使用:ダストを使うために人間やファウナスはオーラを発動させなければならない。使用者のオーラによってダストは起動し、ダストの持つ力を利用できるようになる。
- 超感覚:エメラルド・フォレストにおいて、ピュラはそこになにかがいることを知らなくてもオーラによって察知できるようになると説明し、レンが背後からキング・タイチートゥに襲われる前に歩みを止めて目を細める様子が描かれている。"Tipping Point"でレンは、チームRNJRに近づくティリアン・キャロウズを感知し、チームに戦闘の準備をするように警告したこともある。フォックスは盲目であるため、オーラを使って方向を定めたりバランスを取ったりしているようである[4]。
- 体温維持:アニマの山中で吹雪の中をチームRWBYら一行が気候に合っていない薄着で歩いても平気だったように、オーラで寒さをしのぐことができるようである。戦闘ダメージと同様、極端な天候はオーラを消耗させるようで、一行はブランズウィック・ファームに避難することになった。"The Coming Storm"で一行が農場にあった一軒の家に入る直前、ワイス・シュニーだけオーラが低レベルに達していたのか、彼女ひとり腕を組んで寒さに震えている姿が見られる。ただしマリーア・カラヴェラが言ったように、寒さを感じないわけではないらしい。
- オーラの感知:フォックスは自身のオーラで他人のオーラを感知することができ、ココ・アデルのオーラを「クソ強い("absurdly strong")」と表現している。ココは、これが高度な技術であると指摘し、オーラ使用に関するフォックスの専門技術であることを示している[5]。
- オーラの識別:フォックスは、対象のオーラを十分に認識していれば、特定のオーラを識別することができることが示されている。彼は盲目であるにもかかわらず、オーラを色で「見る」ことができ[6]、さらにギリアン・アストゥリアスとジャックス・アストゥリアスの双子のような相互接続されたオーラも識別することが可能である[7]。
センブランスとして知られる、特定の人物に特有の能力もあるようである。RWBY: World of Remnantの"Aura"によれば、センブランスはオーラをより具体的な形に投影したものである。"Extracurricular"において、第一にオーラの発動について学び、その後でセンブランスの習得・発展を試みることができると描かれている。センブランスはその人のオーラの貯蓄量に依存しているため、オーラが枯渇すると使用できなくなる[8]。
RWBY: Before the Dawnでは、グリムが負の感情だけでなく、魂そのものであるオーラにも引き寄せられることをシェイド・アカデミーの生徒たちが発見している。強力なオーラはグリムの磁石のようなもので、より強力なオーラを感知すると、まるで誘蛾灯に誘われたかのように元々の標的から意識を逸らすことがある。またオーラの解放がなされているか否かによるのかは不明であるが、動物も保有しているにもかかわらず、人間とファウナスのオーラだけが明示されている[9]。
またグリムは純粋な破壊の創造物であるため、グリムにオーラを送ろうとすると、逆に送ろうとした人間からオーラを排出しようとする[9]。
RWBY: The Grimm Campaignにおいて、人のオーラを使って魔法のアーティファクトを起動できることが明かされている。
発動[]
オーラは使用時にさまざまな形で現れ、その人物の内なるエネルギーの色を帯びているようである。そして体の周りにわずかな輝きを放ってみえる。
オーラの発動には訓練と意志の力が必要であるが、かなりの訓練を受けている人であれば、他人のオーラを解放することができると言われている。
枯渇[]
オーラの強さは、継続的に使用することで劣化することが分かっている。センブランスの使用などの攻撃的な目的であれ、打撃の吸収などの防御的な目的であれ、極端なオーラの消費は最終的に、その者を弱体化させるか、あるいはオーラの枯渇によって行動不能にさせるほど使用者のオーラは低下させる。オーラが完全に枯渇すると、その者の体中に色のついた光が走ったり、光る粒子が飛び散ったりして視覚的に表現され、致命的なダメージを受けた可能性を示す。またセンブランスを持つ者は、その能力を使用できなくなる。センブランスの中には、トックのインヴァルナラビリティのように、使用するとすぐにオーラを消耗してしまう強力なものもある。
乙女がオーラを枯渇すると、その能力が奪われやすくなる。このことは、シンダー・フォールがアンバーのオーラを破壊したのち、手袋を使ってアンバーの能力を奪い取った際に描かれている。しかしシンダーがシャドウ・ハンドを手に入れた後は、道具に頼らずに直接オーラを吸い取ることができるようになった。
オーラが明滅するのは、枯渇が近いか、受け止めた攻撃が特に強かったことを意味している[1]。
取り込み[]
かつてアトラス王国では、オーラの性質と組成についてきわめて科学的な研究が行われていた。その結果、人のオーラを取り込んで、それを他人や何かに転送する実験的な技術が誕生した。ペニー・プロジェクトでは、プロジェクト・リーダーのピエトロ・ポレンディーナ自身が自らのオーラの一部を、のちに娘として扱うことになるペニーに分け与えることで、オーラを持った人造人間を開発することに初めて成功した。しかしオーラの分与を何度も繰り返したピエトロはオーラの保有限界量を大きく減らし、健康を害してしまった。そのためピエトロは、再びペニーが死んだ場合、彼女を二度と生き返らせることができないと考えた。
この科学技術の存在は秘匿されていたが、それを知る者の多くは倫理的に不道徳であるとみなしていた。この技術は、オーラと結びつく乙女の力を秋の乙女であるアンバーからピュラへ完全に移すことで、シンダーの手に渡るのを防ぐという重要な役割を担うものでもあった。Volume 3において、もしこの計画が成功すればアンバーの精神や人格とピュラのそれらが融合し、ピュラにどのような影響を与えるのか未知数であると言われていたが、そうなる前にシンダーがアンバーを殺してしまったため、計画の結末を見ることはできなかった。
この装置はVolume 7において、老衰で死を間近に迎えていた冬の乙女であるフリアの医療室で目撃された。当初アイアンウッドは、フリアにウィンター・シュニー以外の女性と接する機会をなくさせ、乙女の力がウィンターへと自然に継承されるよう計画していた。しかしセイラムがアトラスに向かっていることを明かになると、アイアンウッドは戒厳令を発令し、ウィンターにこのオーラ転送装置を使ってフリアの持つ乙女の力を強制的に手に入れるよう命じた。ウィンターがこの命令を遂行する前に、シンダーがフリアを襲撃したため、最終的にフリアの乙女の力はウィンターではなく、ペニーへと受け継がれた。
試合[]
"Jaunedice"において、潜在的なオーラの強度を電子的にモニタリングし、スクロールに表示することができることが明らかにされている。これによりハンター間で行われる競技や試合を発展させることができた。
オーラは物理的な攻撃から使用者を守ることができるため、協議などでオーラを身に着けた者が死ぬことや重傷を負うことはほとんどなく、完全な戦闘能力を持った武器を使って試合することが可能である。ヴァイタル・フェスティバル・トーナメントのような大会では、競技者たちのオーラ強度を審判員が厳密にモニタリングしており、オーラがその使用者の身を守るのに不十分な水準に達した場合、試合は自動的に中断され、オーラの残量の割合が最も多い競技者およびチームが勝者とされる。
ジョーンとカーディン・ウィンチェスターの試合で、ジョーンがエクスキューショナーの一撃を腹部に受けた時に目に見えて傷つき、咳き込んだように、打撃による衝撃に対してオーラは完璧な防御力を持たない。その後、カーディンが再びジョーンを全力で攻撃する前にグリンダ・グッドウィッチが試合を止めている。このことは、ジョーンのおよそ2割ほどしか残っていなかったオーラではカーディンの攻撃に耐えきれなかったであろうことを示している。
世界大会のひとつとして、少なくともヴァイタル・フェスティバル・トーナメントは有名であり、ビーコン・アカデミーの生徒がヴェイルの代表として出場することが許されている。またミストラルの地方大会も知られており、その大会をピュラが4年連続で優勝していることが"The First Step"において語られている。
これらの大会や練習試合から、オーラの割合が一定以下になると致命的な打撃に対する防御力が保証されなくなるため、競技者が失格になることがわかる。"Round One"と"New Challengers..."で行われたチーム戦では、この割合が20%であることが示されている。また"Never Miss a Beat"と"Fall"で行われたダブルスとシングル戦では、それが15%にまで引き下げられている。
しかしワイスがフリント・コールと戦った時のように、試合中にオーラが0%になることもある。またマーキュリー・ブラックは、試合後のオーラが0%になった状態でヤンに攻撃されたため、負傷したように振舞っている。
オーラの色[]
トリビア[]
- 他のメディアで使われているような「気/氣」や「チャクラ」といった、現実で描かれている原理と比較できる。
- Miles Lunaはオーラ・モニターを、ビデオゲームの「Halo」シリーズに採用されているシールド・システムから得たと述べている。オーラが低くなるとバーが赤く点滅するのは、超兵士である「スパルタン」の使っているシールドも同様である。若干の変更はあるものの、"RWBY: Grimm Eclipse"においてもオーラのシステムは適用されている。
- オーラとHaloシールドの効果は、視覚的にも非常によく似ている。
- Kerry Shawcrossによれば、オーラの総量を増やすことは可能だが現実的ではない、らしい[10]。さらに彼は、オーラ使用者のほとんどは、単に「より大きなゲージ("larger gauge")」を得ようとするのではなく、より効率的にオーラを使用するための訓練を行っていると述べている。
- オーラの色とセンブランスの色が異なる場合がある。
- RWBYの世界にいるすべての登場人物は色と関連付けられているが、この関連付けによるパーソナルカラーとオーラの色が異なることがある。例えばの場合、ルビー・ローズとヤンのパーソナルカラーとオーラの色は両名ともそれぞれ赤色と黄色であるが、ワイスとブレイクはパーソナルカラーが各々白と黒であるにもかかわらず、オーラの色はライト・ブルーと紫色である。
- ピュラの詠唱にある『不死を成就する("achieve immortality")』という言葉は、英雄として名声を得ることで神のような不死を得ようとしたものの、結局は名を残すことでしか不死を得られなかったアキレスを想起したピュラが、自身のオーラに集中するためにただ真言を用いただけであることを示唆している。
- ピュラの詠唱は、『Rising』という曲の歌詞の一部で言及されている。「私たちは美徳と栄光の権化であり、死が私たちの終わりのない物語を縛りつけることはできない。果てはなく、そして解き放たれる("We are the paragons of virtue and glory; death can't bind our endless story; infinite and unbound")」
- RWBY 氷雪帝国において、オーラは他人の夢の世界にいる人まで守ることはできなかった。ルビーは、夢の世界でも現実世界でもオーラが枯渇していなかったにもかかわらず、ネガワイスによって負傷している。
参考文献・脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 RWBY REWIND: ALL THE ANSWERS - #13
- ↑ Eddy Rivas' Twitter
- ↑ RWBY Volume 3 Live Stream
- ↑ RWBY: After the Fall
- ↑ RWBY: After the Fall page 52
- ↑ RWBY: Before the Dawn Chapter 4
- ↑ RWBY: Before the Dawn Chapter 20
- ↑ The World of RWBY: The Official Companion page 57
- ↑ 9.0 9.1 RWBY: Before the Dawn Chapter 21
- ↑ CRWBY AMA