オズマ（Ozma）は"The Lost Fable"にて登場した古代の戦士。彼は塔に幽閉されていたセイラムを救い出し、二人は愛し合うようになる。後に彼は病に倒れ帰らぬ人となり、その事がセイラムが道を踏み外すきっかけとなった。
オズマは人類を調和させるという使命を光の神から与えられて復活し、幾度も転生を繰り返したのちに、その魂はオズピンやオスカー・パインと融合している。
外見・衣装[]
オリジナルのオズマ[]
元々のオズマは、浅黒い肌を持ち、ボサボサの茶髪と茶色の目を持つ若い男性であった。彼は青緑色のチュニック、小麦色のレギンス、黒いズボン、深緑色のマント、そして茶色のブーツを身に付けている。マントとチュニックには共に縁に金色の模様が入っている。彼はこれらの服の上から、茶色のベルトとストラップで留めた金属の鎧を着ている。鎧にはエッチングで模様が付けられている。
最初の転生[]
オズマが最初に転生した身体はやはり浅黒い肌だが、髪はプラチナブロンドである。最初の頃は白いタンクトップに茶色のズボンを着ており、革の手袋とブーツを身に付けていた。また、腰には青いサッシュを巻き、緑色の宝石が付いたペンダントを付けていた。セイラムと共に人々を導く存在となることを決めたあとは、より威厳のある格好をするようになった。黒い肩パッドが付いたダークグレーのコートに、同じくダークグレーのドレスシャツ、ズボンを身に付けている。シャツには鮮やかな青色で模様が入れられている。また、両手には白い手袋を身に付け、黒い靴を履いている。
永遠の男[]
おとぎ話の「永遠の男」（The Infinite Man）の挿絵で描かれたオズマは、元のオズマよりも濃い色の肌とダークブラウンの髪を持ち、長い髪を何本かの房に分けてポニーテールにしている。白いローブを着ており、そこには円形が連なった波のような模様がデザインされている。
世捨て人[]
"The Lost Fable"で描かれた、転生したオズマの一人。青白い肌とグレーの長髪を持った老人で、ボロボロの五分丈のズボン以外何も身に付けていない。疲労によるものか身体が不自由なのかは不明だが、かつての武器を支えにして歩いている。
酔っぱらい[]
"The Lost Fable"で描かれた、転生したオズマの一人。浅黒い肌と茶色の髪を持った若者で、おそらく酒と思われる飲み物を飲みながら歩いている。服はダークグリーンのシャツ、若草色のベスト、グレーのズボン、そして黒い靴である。
開拓者[]
"The Lost Fable"で描かれた、転生したオズマの一人。浅黒い肌と短いダークブラウンの髪を持ち、他の転生者よりもしっかりとした顎をしている。彼は濃いブルーのシャツと白いズボン、ダークブラウンのロングブーツを身に付けており、眼鏡をかけている。
彼はオズマの魂と良好な関係を築けたようで、さらに妻子もいる。彼はロング・メモリーを作り上げており、次の転生者のためにそれを安全な場所に保管している。
調査官[]
"The Lost Fable"で描かれた、転生したオズマの一人。肌は白く、綺麗に整えられた茶色の髪と髭を持っている。白いストライプが入ったグレーのシャツと紫色のベスト、ダークグレーのズボンを身に付けている。また、黄色のネクタイを締めている。
彼は知識のレリックを手に入れており、「どうすればセイラムを倒せるのか？」など、3つの質問をしている。
魔法使い[]
- メイン記事：魔法使い
ヴェイルの王[]
- メイン記事：ヴェイルの王
オズピン[]
- メイン記事：オズピン
オスカー・パイン[]
- メイン記事：オスカー・パイン
イメージギャラリー[]
人物[]
オズマは純粋かつ高潔で、人々のために力を尽くすことのできる戦士である。彼はその理想のためであれば自らの命を投げ出すことも厭わない。彼がセイラムを救い出したのも、他の者のように彼女との婚姻を望んでいたわけではなく、彼女を自由にさせてあげたいという一心が理由である。
オズマは次第にセイラムに心を奪われ、死後にもう一度彼女に会いたいという理由で復活することを承諾した。しかし、再会後は彼女への思いのあまり、二人でレムナントの新たな神となるという彼女からの提案も受け入れてしまう。子供たちが生まれ、家族となったあとはしばらく幸せそうな様子を見せていたオズマだったが、次第に本来の使命を思い出し、密かに子供たちを連れ出してセイラムのもとを離れることを決心した。
数多くの生と死を繰り返した結果、オズマは絶望し自暴自棄になっていった。そして自らの使命を忘れて世捨て人として生きようとしたこともある。この頃のオズマは度々、「私はただの人間で、しかも特に有能なわけでもない」と語っており、かつて勇敢な戦士であった面影はなくなっている。しかしながら、彼は自身の責務と正義の心を忘れる事はなく、再びセイラムに抗うことを決心した。
技能と力量[]
元々のオズマは並外れた武勇で知られた戦士であった。彼は他の戦士が乗り越えられなかった巨大な怪物や試練を打ち破っている。転生を繰り返していくにつれて、オズマの戦闘技術は洗練されていった。
武器[]
- メイン記事：オズマの杖
- メイン記事：ロング・メモリー
元々のオズマの武器は杖で、彼はこれを振るって魔法を操っている。その後、いくつかの転生を経たあとに彼は自ら作り上げたロング・メモリーを扱うようになった。
転生[]
人類を団結させるという使命のため、オズマは転生する能力を授けられた。これにより、肉体が滅びたときに彼の魂は近い精神を持つ者に移っていく。その後、時間をかけて魂が融合することで、新たな宿主はオズマの記憶と能力を全て受け継ぐ。
Volume 4以降、オズマの魂はオスカーの中に転移しており、オスカーの魂との融合が進行している。オスカーは身体の制御をオズマに渡すことができ、それによって戦闘技術とオーラの扱いを向上させることができる。また、オズマの側が強制的に身体の制御を奪うこともできるが、これを行ったあとはオスカーの体力が大きく消耗される[1]。
魔法[]
魔法の力で騎士を倒すオズマ
古代の初期人類の一人として、オズマは強力な魔法を操ることができる。彼は杖から衝撃波を出したり、相手の魔法を跳ね返すことができ、これらの力でセイラムを塔から救い出した。また、彼は浮遊することもできる。第二世代の人類の時代には、彼とセイラムはその魔法の力により神として崇められた。幾度も転生を繰り返す中で、彼は四人の乙女やブランウェン姉弟に魔法の力を分け与えている。この事により、現在のオズマの魔力は全盛期から大きく削られている。
オズマと宿主の魂の融合は、彼が魔法の力を使うことで促進される。
トリビア[]
- オズマの名前は、オズの魔法使いシリーズに登場するオズマ姫から取られたと考えられる。
- オズマ（Ozma）という名前はヘブライ語で「力」を意味する"Otzma"に由来する。
- Eddy Rivasは、オズマが最初に転生した人物の名前についてTwitterで質問されたときに、ジョークで"Ozgiliath Brandybuck"と答えている[2]。
参考[]
- ↑ Volume 5 Directors' Commentary Chapter 12
- ↑ Eddy Rivas' Twitter