ウィンター・シュニー(Winter Schnee)は、ワイス・シュニーの姉であり、"A Minor Hiccup"で名前が出た後、"It's Brawl in the Family"で正式に登場した。アトラス軍特殊部隊の軍人である。"Amity"以後、エース部隊のリーダーになった。
シュニー家の長子ではあるが、アトラス軍に所属するためシュニー・ダスト・カンパニーの相続権は放棄している。
"The Enemy of Trust"で負傷したウィンターは、ワイスたちと一緒に行くよりも、ジェームズ・アイアンウッドの元に残ることを選び、ワイスたちが有利に動けるように逃亡を許した。Volume 8において、前半は敵役として活躍したが、"Creation"でアイアンウッドに反旗を翻す。"The Final Word"で、冬の乙女の力を継承した。
外見[]
ウィンターは背が高く、色白で、目は灰色がかった青色、眉毛は黒く、長い白髪である。その長い髪を後頭部の左側の高い位置でお団子にしており、顔の右側には前髪が切り下がっていて、左側の肩のすぐ上にはわずかにカールした細い一房の髪が垂れている。
初期衣装(Volume 3-Volume 5 Trailer)[]
白い長袖のコートを前で留めるために、ウエストの中央部分に紺色の留め具が1つ付いており、スタンド・カラーの中央には赤い宝石のブローチが付いている。コートの裾は足首まであり、袖は肩から肘にかけてスリットが入っている。白いプリーツの入ったノースリーブのブラウスに紺色のウェストコートを合わせている。紺色のガーターが付いた白のパンツと、膝周りに黒の装飾が入った灰色のサイブーツを履く。手袋は黒く、前腕まで覆う長いもので、袖口には灰色の折り返しがある。
アトラスでの衣装(Volumes 7-8)[]
Volume 7以降、ウィンターは白い襟付きのアンダーシャツを着て、首元に新たなブローチのついたネクタイを締めいている。コートの襟先にあるハイウェストのガードルで前を閉め、腰にダスト・ポーチがついている。左袖の上腕部にガードルと同質のバンドが巻かれ、紺色の手袋とズボンを着用している。
シンダー・フォールとの戦いの後、ウィンターは戦闘で重傷を負い、火傷、切り傷、打撲、鼻に傷、目の周りに黒いあざが残った。彼女の髪は団子が解け、自然に落ちてしまった。戦闘中に、彼女の服もぼろぼろになった。左袖はバンドが吹き飛び、全体が裂けている。手袋もズボンも破れている。
病院での治療中の姿[]
冬の乙女であるフリアを延命していた医療施設での戦いの後、ウィンターは傷を癒すためにアトラスの病院に連れて行かれる。現在、彼女は青灰色の病院服を着て、髪をポニーテールにしている。左腕は赤と白のハイライトが入った黒い装具で覆われ、左肩から左胸にかけてと右腕は怪我で包帯が巻かれている。右目と鼻にも傷跡が残っており、額の右側には絆創膏が張られている。
パワーアーマー(Volume 8)[]
Volume 8のイベント中、ウィンターは病院にいた時のような緩いポニーテールをしたままであり、彼女が再登場したVolume 7で着ていたアトラスの衣装を再び着始めた。戦闘で受けたダメージはすでに回復している。シンダーとの戦闘で失った武器もすでに取り戻していたようである。そしてウィンターの四肢には、病院で治療を受けていた際に装着していた装具によく似た赤と黒のプレートアーマー様の肩甲がある。この装備はパワーアーマーと説明されている[4]。
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人物[]
一見するとウィンターは冷たく、威厳があり、感情を抑え込み、その上、高級で雄弁に話すことを好む人とは距離をとるような、ほとんどロボットのような人物に見える。しかしワイスと接するときには笑顔を見せ、妹の生活や健康について心配している。たとえば"It's Brawl in the Family"では、ワイスがきちんと食事をとっているのか、新しい趣味を持ったのか、新しい友達はできたのかなど聞いている。ウィンターは妹の感情に対してとても敏感である。それはそれとして、たとえ妹が苛ついている時でも妹自身に非があればウィンターは躊躇なく妹に手をあげる。概して、彼女は心からワイスを愛しているし、その人生が成功してほしいと思っている。後に、シュニー家の崩壊した家庭環境や母親がアルコール中毒へ転落したこと、父親の支配的な人格であるために、ウィンターが妹を躾る母親の役割を事実上担ってきたことが明らかとなる。"A New Approach"では、妹が自ら進んで危険に身を投じたことを知ったときに一瞬冷静さを失って妹を叱責して明らかに妹を心配したことや、アーガスの飛行船マンタを盗むという突飛な行為を知ったときに、ワイスの身の安全を心から心配してパニックになったことなどが挙げられる。
同時にウィンターは、"Lessons Learned"で見せたようにとても厳しくもある。彼女はワイスに、センブランスで過去の敵を召喚する方法を教えようとするが、ワイスは失敗してしまう。ウィンターは妹の言い訳を激しく非難し、決意が欠けていればトーナメントやハンターとしてうまくいかないだろうと言った。
ウィンターは感情を抑制しようと努力しているが、時にはかなり短気になってしまう。一旦火がつくと、彼女は威厳のある上品な振る舞いを捨てて、あらゆる抑制を失う。これはクロウ・ブランウェンに挑発されて攻撃しようとした時に見られた。また父親が主催した晩餐会で「信頼は買うものではなく、得るものでなければならない」と言って父にかみついた。彼女は当初は上司であるジェームズ・アイアンウッドに熱烈な忠誠を誓っており、彼の判断が疑われる度に激怒していた。彼の権威にも忠実で、命令違反をした時は謹んで従う。この忠誠心ゆえに彼女はアイアンウッドの多くの行動を受け入れ、アミティ・プロジェクトが失速した時に戒厳令を発令しようとするなど、時に自分の行動を提案することもあった。
ウィンターは、ビーコン陥落後に自分がアイアンウッドによって次代の冬の乙女に選ばれたことを知ったのだが、その直後こそ動揺したものの、最終的には自分が選ばれた運命を受け入れ、乙女であることを生涯のキャリアとみなし、大きな誇りを持つようになった。彼女は冬の乙女であるフリアに対して穏やかで優しく、フリアの寿命が尽きてから力が継承されるのを根気強く待っていた。ウィンターは一生をかけて冬の乙女になるつもりでいたが、ペニー・ポレンディーナが代わりにフリアの力を受け継いでしまった時に、一瞬ですべてを諦めてしまった[5]。
ウィンターは一貫して自分の感情と向き合い、決して感情に流されないようにしつつも、それでも感情に従って自分が正しいと信じる道へと向かうようにはしている。乙女の力を手に入れるために、フリアが寿命を迎える前に彼女を終わらせなければならなかったことに罪悪感を感じながらも、アトラス軍への献身からその感情を抑え込んでいる。アイアンウッドがチームRWBYとチームRNJRの逃亡を宣言したのを見て動揺していた。ペニーが不意にフリアの力を受け継いだことで、冬の乙女がアイアンウッドの計画に不可欠であることを知っていたにもかかわらず、ウィンターはペニーがワイスとルビーと一緒に出発することを「提案」し、先んじるように言った。その後、アイアンウッドがスレット議員を射殺した際には、彼女は明らかに動揺していた。
その後、ライ・レンが新たに進化したセンブランスを使用した際、ウィンターもエース部隊の他の隊員と同様に本当の感情を抑えていることが示される。アイアンウッドからモンストラへの爆弾投下を命じられた彼女は、オスカーの救出をヤンのグループに任せ、自分たちが中にいてもいなくても爆弾を爆発させると宣言する。マロウ・アミンから、妹の友人がいるのに本当に爆発させるのかと聞かれた彼女は躊躇したが、最終的には心を鬼にして、兵士としての義務として爆発させると答えている。
しかし"Creation"の頃には、アイアンウッドを止める必要があるとウィンターは考え、反逆罪で逮捕するように振舞って殺されそうになったマロウを助けたり、「最初からこうすべきだった」と言ってアイアンウッドを待ち伏せ攻撃するためにルビーのグループと協力したりした。その後、"Worthy"ではアトラス封印の間でアイアンウッドと対峙した際には、彼女は王国の敵と戦うことに躊躇したことはなく、今では彼をその敵の一人と見なしていると彼に伝えた。
"The Final Word"でウィンターが冬の乙女の力を得る時に、ペニーの身に何が起こったかを悟ると、ペニーが死んだことを悲しみ、元々ロボットでしかなかったペニーこそが本当の乙女であり、逆に人間だったはずの自分こそがアイアンウッドの命令に従う機械に過ぎなかったと語る。しかし、ペニーが「死ぬわけではなく、あなたの一部になる」と言ったことで冷静さを取り戻す。その言葉はかつて、"The Enemy of Trust"でフリアの死を悲しむペニーに、ウィンター自身がかけた言葉と同じものである。
そしてワイスがシンダーによって時空のはざまに放り出され、消えてしまった時でさえ、ウィンターは自分の感情に負けず、理性で義務を貫いた。怒りや悲しみの感情を露わにしたにもかかわらず、シンダーへの攻撃に時間を割くことなく、民間人を守ってヴァキュオに到着させることが最優先に考えた。そしてヴァキュオに到着した直後、その感情をウィンターはグリムにぶつけた。
技能と力量[]
武器[]
ウィンターの武器は剣である。その剣を優れた技量で巧みに操り、平均以上の速度と敏捷性、反射神経を発揮して戦う。アイアンウッドの声を聞いた瞬間、クロウへの最後の攻撃を寸前で中止したように、彼女は一瞬で動き出したり、止まったりすることができる。武器の扱いも非常に長けており、クロウに大きな打撃を与えることはできなかったが、クロウからのすべての攻撃を受け流たり、受け止めたりしていた。
パワーアーマー[]
病院からの復帰後、ウィンターはアトラスのパワーアーマーを着用し、耐久性と身体能力が向上した[6] 。このアーマーのおかげで、アイアンウッドやシンダーとの戦いにも耐えられるようになったが、アイアンウッドにはかつて負けたことがある。
センブランス[]
ウィンターはシュニー家のセンブランスである『グリフ』を持っている。彼女のグリフには妹のグリフと同じような効果があり、特に自分自身や物体に力を作用させる能力があり、ウィンターはこれを使って超人的なまでにスピードを上げたり、ジャンプ力を高めたりしている。妹と同じように、彼女も味方をサポートする形でセンブランスを使うことができる。例えば"Creation"において、ノーラ・ヴァルキリーにグリフを通してライトニングの力を注ぎ、彼女の能力を強化した。
召喚[]
ワイスや他の家族同様、ウィンターも過去に倒した敵の化身を召喚できる。グリフのこの側面に関して、ウィンターはワイスよりもはるかに巧みに使いこなす。彼女の召喚獣には、小型のネヴァーモアの群れや実物大のベオウルフが含まれており、さらに彼女が戦闘時に乗騎として使うマンティコアも知られている。彼女の召喚獣は、氷のように半透明で青白く、柔らかな光を放っている。
ウィンターの召喚獣[]
- ベオウルフ
- 小型のネヴァーモア
- マンティコア
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乙女の力[]
"The Final word"にてペニーが亡くなった後、ウィンターが冬の乙女を引き継いだ。乙女の力を使っている時のウィンターの目の周りには、アイスブルーの炎が放たれており、その色は彼女オーラと同じ色である。
アイアンウッドやシンダーとの戦いでは、魔法で体の周りに雪片のような白い霧を出して空を飛んだり、ファイア・ダストの攻撃を反射できる氷の層を作ったり、強力な氷や電気を敵対者に向けて放つなど、数々の技を披露した。
ヴァキュオに到着したウィンターは、グリムの大群を一掃するほどの突風を引き起こした。
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トリビア[]
- ウィンターの姓である「シュニー」はドイツ語で雪を意味し、レムナントにおける命名規則に従っている。
- ワイス(Weiss)同様、ウィンター(Winter)も頭文字が"W"であり、また「アイスクイーン」と呼ばれている。
- 冬は四つの季節のうちのひとつで、寒い気候が特徴であり、いつも雪を伴い、ウィンターの姓名と色のモチーフが結びついている。
ストーリー
- ワイスに兄弟がいることは、"The Badge and The Burden, Pt.2"で彼女がルビー・ローズに、子供の頃は二段ベッドが欲しかったと話した時に示唆されたと解釈できる。
- "It's Brawl in the Family"でクロウに対して剣と短剣を組み合わせて戦う際に見せたように、ウィンターは 両利きであるか、あるいは2つの武器を同時に使う技術に長けていることが示されている。
- RWBY Chibiの"Battle of the Bands"において、左手で文字を書いているウィンターの姿が描かれている。
- "It's Brawl in the Family"の中で、クロウがウィンターを「スペシャリスト」と呼んでいる。RWBY: World of Remnantの"Huntsmen"のエピソードで、ウィンターはアトラス・アカデミー卒業後にアトラス軍に入隊し、アトラス軍特殊部隊に所属していることが描かれている。
キャラクターと設定
- 2015年8月7日に開催された「RTX 2015 RWBY Panel」において、Elizabeth Maxwellがウィンターの声を担当することが発表された。彼女のキャラクター・デザインと衣装のコンセプト・アートも公開された[7]。
- この発表に先立ち、当初はSheena Duquette Oumがウィンターの声を担当する予定だったが、理由は不明であるものの最終的には代わりにElizabeth Maxwellが担当することになった。
- Volume 7のデザインは、シニア・コンセプト・アーティストのErin Winnによってつくられた。
参考文献・脚注[]
- ↑ CRWBY AMA
- ↑ Erin Winn's Twitter
- ↑ "The Enemy of Trust"
- ↑ 2B vs Winter Schnee | DEATH BATTLE Cast #231
- ↑ RWBY Volume 7 Crew Commentary - Chapter 13
- ↑ 2B vs Winter Schnee | DEATH BATTLE Cast #231
- ↑ Gray Haddock's Rooster Teeth Journal