イリア・アミトラ(Ilia Amitola)はRWBYにおいて、かつてはホワイト・ファングのメンバーとして敵対関係にあり、Volume 5の主要な敵対者のひとりであった。“Menagerie”でフェネック・アルベインが名前を言及され、“A Much Needed Talk”にて初めて姿を現した。
彼女は元々アダム・トーラスのためにブレイク・ベラドンナを捕らえ、その家族を殺すことを目的としたホワイト・ファングの一員だったが、その後、対決の際にブレイクに説得されて贖罪を求めるようになる。そしてアダム率いるホワイト・ファングによるヘイヴン・アカデミー陥落計画を阻止しようとするブレイクを助けた。
現在はメナジェリーにおいてギラ・ベラドンナと共に、ヘイヴンでホワイト・ファングを迎え撃った際に得られたファウナスの良いイメージを継続させるために活動している。
外見・衣装[]
イリアは若い女性で、カメレオンのファウナスである。普段の彼女の肌は黄褐色で、腕、脚、お腹、顔にカメレオンの鱗のような、そばかすらしきものがある。茶色の髪はポニーテールでまとめられ、その毛先はカメレオンの尻尾のようにカールしている。目は青みがかった明るい灰色である。カメレオンのファウナスとして、肌や髪、瞳の色を変えることができる特性を持ち、周囲の環境に溶け込むことができる。また、感情に反応して色が変化することがある。コンセプト・アートにもあるように、彼女の体型は胸とお尻が小さい。
ホワイト・ファング(Volume 4–5)[]
ホワイト・ファングのメンバーとして、自分の正体を隠すためにカメレオンの角がついたグリム・マスクをつけている。マスクは上部が尖っており、頭を完全に隠すほど上に伸びている。これはエボシカメレオンの頭頂部の隆起に似ている。また黒や灰色、ダークグレーのステルススーツを着用している。そのデザインは運動着のようであり、ノースリーブで、脚部が太腿あたりまでと短く、その裾は黒く縁取られている。ステルススーツのファスナーは金色で、腕周りから背中と胸元にかけて灰色のベルトを着つけて金色のバックルで留めている。右手に黒い手袋をはめ、シンプルな黒いブーツを履いている。
普段着(Volume 6–現在)[]
ヘイヴンの戦いの後、彼女はよりカジュアルな姿で登場する。ゴールドのファスナー、バックル、ボタンのついた黒のジャケットを着ており、その前身頃は鳩尾辺りまでと非常に短いが、後ろ身頃は長くて中央で左右に分かれている。半袖をストラップでさら捲り上げてボタンで留め、白い裏地が見えるようにしている。その下に灰色の半袖かノースリーブのクロップドのトップスをジャケットを身に着け、茶色のパンツをはいている。靴は黒のハーフブーツで、踵の低いウェッジソールは白く、下腿部には2本のベルトが金色のバックルで留められている。そして黒のお揃いのリストバンドを両手首につけている。
イメージ・ギャラリー[]
人物[]
最初に登場して以降、イリアの道義的な基準は時と場合により異なるようだった。かつての友人であり同僚でもあるブレイクのことを気にかけており、最初は彼女がホワイト・ファングに戻ってくることを期待し、“True Colors”まではメナジェリーを去るよう説得しようとし、ブレイクを攻撃することに対してはためらいを見せたが、他の人がブレイクを攻撃することや自分がサン・ウーコンなどの他人を傷つける場合はその限りではなかった。それまでイリアはファウナス全体のためになるのであれば自身を犠牲にすることを厭わなかったが、それは一般の人々のためというよりもホワイト・ファングの目的のためだった。イリアはレズビアンでありブレイクに恋愛感情を抱いていたが、ホワイト・ファングの主張を支持していたためにブレイクへの感情を押し殺していた。
“Volume 5 Blake Character Short”でイリアは、自分はアトラス王国で育ったとブレイクに語っている。イリアは、人間のクラスメイトたちの中に溶け込むためにファウナスであることを隠し、そしてファウナスのことを軽蔑する人間の友人たちに同調して楽しく暮らしていた。しかしそれも、ダスト鉱山事故で両親を含む多数のファウナスが死亡した時に一変した。彼女はそのニュースを学校で聞いた。アトラスの友人たちはニュースを聞いて笑っていたが、イリアは泣いた。感情の制御ができなくなった彼女の体は真っ青になってしまい、仲の良かった友人たちはその姿を見て一斉にイリアを恐れた。そしてイリアは鉱山事故を笑っていたアトラスの元友人たちの歯を折った。その後イリアは人間社会を拒絶し、アダムの掲げた「ファウナス第一主義」の決起に加わった[2]。
そのため、彼女が嫌悪する対象は、単にファウナスを虐待したり隔離したりする者たちだけではない。傍観したり役立とうとしたりしない者に対してもであり、またアトラスにいたイリア自身も含め、メナジェリーの外でファウナスの地位を向上させようとしない者に対してもであって、彼女はなにもできない自身も許すことができなかった[3]。ブレイクが彼女に接触してホワイト・ファングを脱退させようとした時、彼女は怒りをもって反応し、ブレイクを裏切り者だと非難して、ブレイクが戻ってこなかったことやブレイクに対する彼女の気持ちに気づかなかったことさえ恨んだ。この怒りが、アダムの元へブレイクを送らせようとしただけでなく、後にホワイト・ファングと一緒にベラドンナ家を襲撃させ、彼女の両親を殺させようとした。
最終的にブレイクの説得を受け入れたイリアは自分の過ちに気づき、贖罪を求めてブレイクの側に立つことを志願する。
技能と能力[]
イリアはとても機敏であり、木や屋根を登ったり走ったりすることができる。彼女は、暗殺者であるユーマのホワイト・ファングの代わりを務めるのに十分なスキルを持っている。
ヘイヴン・アカデミーでアダムの爆弾を解除することができたことから、少なくとも爆発物を扱う訓練を受けている。
武器[]
- メイン記事:ライトニング・ラッシュ
イリアの武器ライトニング・ラッシュはダストを装填することできるレイピアであり、鞭に変形させても使えて、その刃で金属を簡単に切り裂くことができる。柄に沿って2つのスロットがあり、そこにライトニングダストが装填されている。ダストの効果は柄の一部を握って遠隔操作することで発揮でき、鞭に電気が流れるようになる。その効果は、コサック・アルベインに使用した結果からもわかるように、人を麻痺させるのに十分な強さがある。
特殊能力:迷彩(カモフラージュ)[]
イリアのファウナスの特徴は、肌、目、髪の色を変えることができることである[4]。これにより周囲の環境に溶け込んで人から隠れることができ、その能力を巧みに使いこなしている。本物のカメレオンのように彼女の肌は彼女の感情によって変化するようである。例えば、“Two Steps Forward, Two Steps Back”では、怒りから肌が赤くなり、髪の毛や目、肌のシミなどが黄色くなった。続いて、悲しげな表情になり、肌は緑に、髪や目、肌の斑点は青色になった。場合によっては肌の色が変わらず、目や肌の斑点の色だけが変わることもある。イリアの特徴はファウナスでも珍しいと言われている[5]。
トリビア[]
色の命名規則[]
- イリア("Ilia")は、"the lesser purple emperor"(コムラサキの皇帝)とも呼ばれる蝶の一種"Apatura ilia"に由来していると考えられ、「紫」を連想させる。
- アミトラ("Amitola")はスー語[6]またはチェロキー語の『虹』を表す単語である。アメリカ先住民のチーフであるアミトラが、雲に最初の色を描いたという伝説に由来している。
物語[]
- "Volume 5 Blake Character Short"に先立って Miles Luna が発言したところによれば、イリアの外見は人間と言ってもまったく問題なく通用するとのことである[7]。
- RWBY Volume 5 サウンドトラックの中の1曲、“Smile”は、ファウナスとしてのアイデンティティをアトラスの人々に隠していたイリアの過去をほのめかしている[8]。
特徴とデザイン[]
- 多くのファウナスは、各々が持つ動物的特徴に関連した要素をデザインに加えている。イリアの髪の毛はポニーテールになっていて、その毛先がカメレオンの尻尾のようにカールしており、彼女の武器はカメレオンの舌だと解釈できる。
参考文献・脚注[]
- ↑ 伊瀬茉莉也 Twitter
- ↑ The World of RWBY: The Official Companion
- ↑ RWBY: Amity Arena Ilia Card Bio
- ↑ The World of RWBY: The Official Companion
- ↑ RWBY: Amity Arena Ilia Card Bio
- ↑ 20000-Names.com
- ↑ Volume 4 Director's Commentary 02:09:03
- ↑ FlyntofRWBY's Twitter